無機塗料は高耐久!特徴や費用、無機塗料が向いている家を解説

 高耐久なム塗料の特徴や費用、無機塗料が向いている家を解説

無機塗料とはガラスやセラミックなどの無機物を主成分とした塗料で、紫外線や雨などにも強く非常に高い耐久性を誇ります。

その耐久性は塗料の中でも最高グレードで、20年以上の耐久性を持つ製品もあるほどなんです!

こちらの記事では、無機塗料についての特徴やメリット・デメリット、無機塗料での外壁塗装をおすすめしたい方などについて解説していきたいと思います。

無機塗料での外壁塗装をご検討中の方はぜひご覧ください!

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監修者情報
監修者 榎本悟

榎本悟

一級塗装技能士・外装劣化診断士
1998年に「南大阪ペイントセンター」を創業し、住宅塗装の専門家として20年以上の経験を持つ。外壁診断や雨漏り診断の豊富な知識を活かし、耐久性と美観を両立させた高品質な施工を提供。さらに、窯業サイディング塗替診断士や雨漏り診断アドバイザーの資格も取得し、住宅の外装全般に関する幅広いアドバイスを行っている。


監修者 橋本卓哉

橋本卓哉

学生時代に塗装業に携わり、大学卒業まで職人として経験を積む。卒業後は外装リフォームの営業・現場管理に従事し、これまでに1,000棟以上の施工を担当。豊富な知識と現場経験を活かして外装診断・施工に取り組んでいる。

1.無機塗料とは?

無機塗料とはガラスやセラミックなどの無機物を主成分にした塗料です。

合成樹脂という有機物をベースにした通常の塗料(ウレタンやシリコンなど)と比べ、紫外線や熱、雨風に非常に強いという特徴があります。

特徴をさらに深堀して見ていきましょう。

1-1.無機塗料の特徴

1-1-1.無機物が主成分であるため紫外線による劣化が少ない

無機塗料は主成分がガラスやセラミックなどの無機物で構成されており、これらの無機物は紫外線に対して安定しており、分子構造が紫外線エネルギーによって壊れにくいのが特徴なんです。

そのため紫外線や雨に強く分解されにくいので、15~25年再塗装が不要なのです。

一方、有機塗料は有機樹脂が主成分で、これらは紫外線により化学結合が切断されやすく劣化が進行しやすいのです。

特に有機結合は紫外線によって切れやすく分子の破壊が起こるためチョーキング現象などが起こりやすく、そのため10~15年で再塗装が必要になります。

 

無機塗料は紫外線に強く耐久性が高い

1-1-2.カビ・苔・汚れなどが付きにくく親水性が高い

無機塗料は表面に親水性をもつ無機成分を多く含んでいます。この親水性によって表面に付着した汚れと塗膜の間に雨水が入り込みやすくなり雨と一緒に汚れが流される「セルフクリーニング機能」が発揮されます。

また、無機塗料は有機塗料に比べて栄養源となる有機物(炭素化合物)をほとんど含まないため、カビやコケが成長しにくい環境になります。

特に外壁に繁殖する微生物の多くは有機物を餌としているため、無機物の表面では繁殖しにくいといった特徴があります。

防カビ・防藻機能も備わっており、長く美観性を維持したいお宅にとっては嬉しいメリットです。

無機塗料はカビ・苔・汚れなどが付きにくく親水性が高い。DCウォール

こちらの築15年のお宅はDCウォールという、外壁表面に無機系塗料が施されている外壁です。外壁が無機系塗料で保護されているため築年数が経過しても汚れが目立っていませんね!

1-1-3.耐火性に優れている

また、無機塗料は燃えにくい性質もあり、火災が起きた時に延焼を防ぐ効果もあるとされています。

無機塗料は主成分がガラス、セラミック、シリカ、酸化チタンなどの高耐熱性を持つ無機化合物で構成されており、熱による分解や発火が起こりにくい特徴があります。

一方有機塗料は主に炭素を含むポリマー(樹脂)で構成されており一定温度(300℃前後)を超えると熱分解して可燃性ガスを発生するため火災時に延焼のリスクが高まります。

無機塗料は燃焼時にも有毒ガスが発生しにくく燃え広がりにくい性質をもつため公共施設の外壁塗装などによく使用されます。実際に国土交通省の不燃材料認定を取得している無機塗料も多く販売されています。

1-2.無機塗料の費用相場は3200円/㎡~

無機塗料の外壁塗装にかかる費用相場は3200円/㎡~です。

他の塗料と比べると高めですが耐久性が長いため、初期費用は高いですが長期的な目でみるとコストは安くなるケースもあります。

塗料名 耐久年数 費用相場
シリコン塗料 7~12年 約2300円/㎡~
ラジカル塗料 12~15年 約2500円/㎡~
フッ素塗料 15~20年 約3200円/㎡~約
無機塗料   15~25年 約3500円/㎡~約

1-3.他の塗料との比較

無機塗料は高性能な塗料として注目されていますが、他の代表的な塗料と比べてどこが優れているのか知ることでその価値がよりはっきりと見えてくることでしょう。

ここでは一般的な外壁塗装で使われる塗料と無機塗料を比較してみましょう。

塗料名 耐久年数 耐候性 防汚性 価格 36坪(塗装面積196㎡の塗装金額)
シリコン塗料 7~12年 約2300円/㎡~ 450800
ラジカル塗料 12~15年 約2500円/㎡~ 490,000円
フッ素塗料 15~20年 約3200円/㎡~約 627200円
無機塗料   15~25年 約3500円/㎡~約 686000円

上記の表からみても分かるように無機塗料は他の塗料と比べても、最も耐久性と防汚性に優れていることがわかります。

2.無機塗料のメリット5選

無機塗料には他の塗料にはない優れたメリットがたくさんあります。詳しく見ていきましょう。

2-1.高耐久

無機塗料の最大のメリットは「高耐久」です。

無機塗料は紫外線や雨に強く塗膜が分解されにくいため20年以上の耐久性を誇ります。一度塗装をすれば長期間でメンテナンスが必要ないため大きな魅力です。

2-2.汚れにくい

先程もお話させていただきましたが、親水性が高いため雨がふることで汚れを洗い流してくれる「セルフクリーニング機能」を持つメリットがあります。

 車の排気ガスや汚れ、花粉や黄砂がついても雨水と一緒に流れ落ちてくれるので長期で美観性を維持しやすいメリットがあります。

2-3.耐火性に優れている

無機塗料は耐火性に優れている

無機塗料に含まれる無機物は燃えにくい性質をもち安全性の面でも安心です。防火性能が求められる公共施設の外壁塗装にも適しています。

一般的な塗料は有機物(石油系素材)を含むため有毒ガスが発生してしまうリスクもありますが無機塗料はこうしたリスクがない点もメリットになります。

2-4.紫外線に強い

無機塗料は紫外線に強いメリットがある

無機塗料は紫外線に強く塗膜の劣化を受けにくいメリットがあります。

塗料の劣化原因の多くは紫外線によって発生する「ラジカル」という分子です。このラジカルが塗膜を壊してしまうことで色褪せや白い粉(チョーキング現象)が発生してしまうのです。

 無機塗料はそもそも紫外線で分解されにくいためこのラジカルの発生が少ない特徴があります。

2-5.長期的なメンテナンスコストが抑えられる

無機塗料の初期費用はシリコン塗料に比べると1.5倍から2倍近くになることがありますが、

「一度の塗装で長持ちさせる」ことを考えると塗装回数が少なくて済み、長期的にみるとメンテナンスコストを大きく抑えることができるでしょう。

例)30年間で3回塗装が必要なシリコン塗料(450800円×3=1352400円)と1回で塗装が済む無機塗料(686000円)とでは…

1352400円-686000=666400円の差額が出てしまいます。

3.無機塗料のデメリット

ここまで無機塗料のメリットについてお話してまいりましたが、もちろんデメリットもございます。無機塗料を選ぶ前にしっかり把握しておきましょう。

3-1.価格が高い

無機塗料の最大のデメリットは、やはり価格が高いことです。シリコン塗料に比べ1.5倍から2倍程度高くなることもあり全体の塗装費用が高額になりがちです。

しかし先程もお話させていただきましたとおり、「一度の塗装で長持ちさせて塗り替え回数を減らす」ということを考えると長期的にはコストが良いケースがあります。

外壁塗装は一生のうちにそう何度も行うものではありません。目先の費用だけでなく10年、20年先の未来を見据えた目線で考えることが大切です。

3-2.塗膜が硬い

無機塗料は塗膜が硬いデメリットがある

無機塗料は塗膜が硬く柔軟性が少ない塗料です。

そのためひび割れ(クラック)がある外壁や木造などの動きが多い構造の外壁に使用する場合、ひび割れに追従できず塗膜が割れてしまうリスクがあります。

3-3.職人の技術が必要

職人の技術が必要な無機塗料(デメリット)

無機塗料は扱いが難しく、気温や湿度などによっても仕上がりが左右されやすい塗料です。

また、乾燥時間も長く適切な乾燥を行わないと接着不良に繋がるリスクもあります。

4.無機塗料での外壁塗装をおすすめしたい方

ここからは無機塗料での外壁塗装をおすすめしたい方をご紹介していきたいと思います。

4-1.家を長持ちさせたい方

家を長持ちさせたい方に無機塗料での外壁塗装をおすすめ

無機塗料は紫外線・雨風などに非常に強い特性を持ちます。そのため、外壁の劣化を抑え建物全体の耐久性を高める効果が期待されます。

「できるだけ長く家を長持ちさせたい」「家を資産として守りたい」という方にはぴったりな塗料です。

4-2.メンテナンス回数を減らしたい方

メンテナンス回数を減らしたい方は無機塗料で外壁塗装をおすすめ

先述でもお話させていただきましたが、無機塗料は20年以上持つものも多く、塗り替えの頻度がぐっと少なくて済みます。

塗装のたびにかかる足場代や人件費などコストを抑えたい方にとって、長期的な目でみると経済的です。

また、「忙しくて何度もメンテナンスできない」「将来の塗装費用が不安」という方にはおすすめな塗料です。

4-3.耐久性重視の方

無機塗料は塗料の中でも最高クラスの耐久性を誇る塗料です。

「少しコストがかかってもしっかり長持ちする塗料を選びたい」という方にはおすすめです。台風や積雪地域など気候に左右されやすい地域にも対応できる塗料です。

4-4.周囲への環境配慮を重視したい方

無機塗料はVOC(揮発性有機化合物)という有害物質の排出が少ないため、環境への負担も少なく済みます。

また耐火性に優れているため安全性も高い塗料です。

「家族や近隣への影響が気になる」「環境に配慮したメンテナンスがしたい」という方におすすめです。

4-5.将来的な資産価値を高めたい方

メンテナンス性や外観の良さを長く維持できる無機塗料は、将来的に中古住宅として売却する際の印象や価値にも影響を与える可能性があります。

「将来的に家を売って資産にしたい」「子供や孫に資産として残してあげたい」とお考えの方にもおすすめな塗料です。

5.おすすめの無機塗料(メーカー・製品例)

無機塗料は各メーカーから高性能な塗料が発売されています。ここでは特に人気があり弊社でもおすすめの塗料を3つご紹介します。

メーカー名 塗料名 耐用年数 特徴 おすすめの方
関西ペイント アレスダイナミックMUKI 約15~20年 高耐久で紫外線に強く長期で美観を維持できる塗料 コスパ重視の方
日本ペイント パーフェクトセラミックTOP 約20年 高耐久で艶の持ちがよく汚れにくい塗料 艶や美観性重視の方
エスケー化研 スーパーセラタイトF 20年超え 無機成分とフッ素樹脂を組み合わせた高性能な塗料 とにかく長持ちさせたい方

6.弊社の無機塗料で外壁塗装をした施工事例

最後に弊社の無機塗料で外壁塗装をした事例をご紹介します。

・堺市にてアレスダイナミックMUKIで外壁塗装をした事例

堺市にてアレスダイナミックMUKIで外壁塗装をした事例

雨漏りもあったし築年数も経過しているので外壁塗装をしたい。どうせするなら長持ちする塗料を使用したい。とご希望でした。

堺市にて無機塗料アレスダイナミックMUKIで外壁塗装を実施

・岸和田市にて無機塗料で外壁塗装をした事例

岸和田市にて無機塗料で外壁塗装をした事例

壁に触れると塗膜の粉が大量に付着したためかなり塗膜の劣化が進んでいる状態から無機塗料でツートンに大胆イメージチェンジしました。

岸和田でツートンカラーの外壁塗装で大幅なイメージチェンジ!

7.まとめ

いかがでしたでしょうか。

無機塗料は他の塗料に比べ、耐久性に優れメンテナンスの手間を減らせる点が大きな魅力です。初期コストは高くなりますが長い目で見れば再塗装の回数が少なく結果的にコスパに優れた選択になります。

特に以下のような方には無機塗料での塗装をおすすめしています!
・できるだけ長持ちさせたい方
・メンテナンスの頻度を減らしたい方
・将来的な資産価値を高めたい方

ご自身にあった塗料を選び外壁塗装を成功させましょう!

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一級塗装技能士・外装劣化診断士
1998年に「南大阪ペイントセンター」を創業し、住宅塗装の専門家として20年以上の経験を持つ。外壁診断や雨漏り診断の豊富な知識を活かし、耐久性と美観を両立させた高品質な施工を提供。さらに、窯業サイディング塗替診断士や雨漏り診断アドバイザーの資格も取得し、住宅の外装全般に関する幅広いアドバイスを行っている。


監修者 橋本卓哉

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学生時代に塗装業に携わり、大学卒業まで職人として経験を積む。卒業後は外装リフォームの営業・現場管理に従事し、これまでに1,000棟以上の施工を担当。豊富な知識と現場経験を活かして外装診断・施工に取り組んでいる。

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