ALCとは?戸建て住宅に主に使用されている外壁材は、現在では大きく分けるとサイデイングボード・ALC・モルタル造の3種類あります。
第二弾の今回は新築にもよく使用されているALCボードについてお話したいと思います。
ALCとは?
オートクレーブド・ライトウェイト・コンクリート(autoclaved lightweight concrete)の略語で、高温高圧多湿養生を意味するオートクレーブ処理で製造管理された軽量気泡コンクリートの事です。
約40年以上前から、マンションや工場等の大規模な建物の外壁によく使用されており、最近では戸建て住宅の外壁にも使用されています。
他の外壁材に比べ耐火性と防音性に特に優れており、コンクリートと比べて重さが約4分の1程度と軽く、耐震性にも優れます。
気泡があることで、夏は涼しく冬は断熱効果もあります。
有名なのは旭化成のへーベルボードですが、その他メーカーからも数種類発売されています。
ALCには縦張りと横張りがあり、こちらの写真は立て張りのALCです。ビルや大型物件もこの縦張りがほとんどで、ボードの厚みが75㎜以上の物が使用されています。
ボードのサイズは600㎜×3000~4000㎜のものが多いです。
こちらは横張りです。最近のALCの戸建て住宅はほぼこの横張りが多いのではないでしょうか。
こちらは厚みが35㎜ほどと薄型パネルの部類で、サイズは1800㎜×600㎜となります。
パネルが薄い分、断熱性や防音性はやや劣りますが、より軽量で材料費も安価です。
塗装工事が必須
ALCもサイデイングと同じボード張りの外壁材ですが、ALCの場合気泡があるためそのままでは水がすぐに浸み込んでしまいますので、必ず表面の防水塗装が必要です。
そのためサイディングボードやコンクリートに比べると早めの塗り替えが必要となります。
またALCもボードのつなぎ目はコーキングで処理されているので、塗り替えの際はコーキング打ち替え工事も必要です。
サイディングボードと違い、目地にも十分な溝がありますので1回目の打ち替え工事の際は増し打ち工法でも対応可能です。
発売から40年以上が経過しており、品質も工法も安定しているのでサイデイングボードと共に現在の新築の外壁にもよく使用されています。
定期的なメンテナンスが必須の外壁材ですので、こまめにチェックされることをおすすめします。