外壁の種類7つ!見極め早見表とメリット・デメリット

外壁の種類7つ!見極め早見表とメリット・デメリット

「自宅の外壁の種類が何か分からない」

「外壁の種類によって違いがあるの」

以上のようなお悩みはありませんか。

そこで、皆さまがご自宅の外壁の種類を見極められる早見表をご用意いたしました。外壁の種類別で価格や耐久性が異なる為、メリット・デメリットをご理解いただきたいと思います。

当コラムでご紹介する内容
  • 自宅の外壁の種類は?見極め早見表
  • 外壁の種類①:窯業系サイディング
  • 外壁の種類②:金属系サイディング
  • 外壁の種類③:ALC
  • 外壁の種類④:モルタル
  • 外壁の種類⑤:タイル
  • 外壁の種類⑥:コンクリート打ち放し
  • 外壁の種類⑦:木質系外壁

ご自宅の外壁の種類のメリット・デメリットをご理解いただき、住宅のメンテナンスにお役立ていただきたいと思います。

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監修者情報
監修者 榎本悟

榎本悟

一級塗装技能士・外装劣化診断士
1998年に「南大阪ペイントセンター」を創業し、住宅塗装の専門家として20年以上の経験を持つ。外壁診断や雨漏り診断の豊富な知識を活かし、耐久性と美観を両立させた高品質な施工を提供。さらに、窯業サイディング塗替診断士や雨漏り診断アドバイザーの資格も取得し、住宅の外装全般に関する幅広いアドバイスを行っている。


監修者 橋本卓哉

橋本卓哉

雨漏り診断士
学生時代に塗装業に携わり、大学卒業まで職人として経験を積む。卒業後は外装リフォームの営業・現場管理に従事し、これまでに1,000棟以上の施工を担当。豊富な知識と現場経験を活かして外装診断・施工に取り組んでいる。

自宅の外壁の種類は?見極め早見表

皆さまはご自宅の外壁の種類が何なのかご存知でしょうか。

ご自宅の外壁の種類を理解していないと、住宅に合ったメンテナンスを判断するのが難しくなるかもしれません。そのため、ご自宅の外壁の種類を知っておく必要があります。

住宅で多く使用されている7つの外壁の種類から、見極める早見表がこちらになります。

▼外壁の種類の見極め早見表▼

外壁の種類 特徴 質感 軽く叩いた音
窯業系サイディング ・目地がある
・レンガ調などデザイン豊富
・凹凸が細かい
・セメントっぽい
・硬い
・「コンコン」と低音
金属系サイディング ・ツルツルしている
・光沢がある
・ひんやりとしている
・硬くてツルツル
・「カンカン」と高音(金属音)
ALC ・厚みのあるパネル状
・目地がある
・表面に細かな気泡がある
・少しザラザラしている ・「ボコボコ」と少し空洞があるような音
モルタル ・継ぎ目がない
・ザラザラ・ゴツゴツしている
・模様がある場合もある
・粉っぽい
・表面が少し粗い
・「ボスボス」と鈍い音
タイル ・タイルが貼ってある
・ツルツルしている
・非常に硬い
・ツルツルしている
・「カンカン」と硬い音
コンクリート打ち放し ・無機質なグレー色
・コンクリートそのままのデザイン
・硬い
・ツルツルorザラザラ
・「カンカン」「ゴツゴツ」と重い音
木質系外壁 ・木の板で作られている
・自然な木目がある
・木の質感がある ・「コンコン」「ポコポコ」と木特有の音

以上の見極める項目から、ご自宅の外壁の種類をお確かめいただきたいと思います。

ご紹介した7つの外壁の種類別で、価格や耐久性などを比較した表がこちらになります。

▼外壁の種類別の比較表▼

外壁の種類 初期費用 耐久性 防水性 耐火性 断熱性 耐震性 種類のバリエーション
窯業系サイディング
金属系サイディング
ALC
モルタル
タイル
コンクリート打ち放し
木質系外壁

以上のように項目で比較すると、外壁の種類によって異なります。

今後のメンテナンスの為にご自宅の外壁の種類をご理解いただき、メンテナンスの必要性や時期を判断するのが重要です。

外壁の種類①:窯業系サイディング

外壁の種類①:窯業系サイディング

窯業系サイディングは、セメントに木質繊維を混ぜ合わせた外壁材になります。現在の戸建て住宅の約8割に窯業系サイディングが使用されています。サイディングボードと呼ばれるパネル状の外壁材を取り付けて、ボード同士の目地にはコーキングが施工されています。

窯業系サイディングはタイル調やレンガ調などデザインが豊富で、タイルやレンガの風合いを出しておしゃれに仕上げられます。タイルやレンガは費用が高いという方には、おすすめの外壁材になります。

窯業系サイディングのメリット・デメリットを比較するとこちらになります。

▼窯業系サイディングのメリット・デメリット▼

項目 メリット デメリット
耐久性 比較的耐久性が高く、強度がある ひび割れが発生する可能性がある
デザイン デザインやカラーバリエーションが豊富 特になし
施工性 工場生産のため品質が安定し、施工しやすい 目地のコーキングのメンテナンスが必要
耐火性 不燃料材で、火に強い 高温での急激な温度変化に弱い場合がある
防水性 塗装で防水性を確保できる 目地や塗膜が劣化すると水が侵入しやすい
断熱性 外壁材としての標準的な断熱性を持つ 単体での高い断熱性は期待できないので、断熱材との併用が必要
耐震性 軽量で比較的揺れに強い 継ぎ目が多く、地震時に割れる場合がある
コスト 外壁材の中では比較的安価 定期的な塗装やメンテナンスが必要で、長期的なコストがかかる

メリット

窯業系サイディングはタイル調やレンガ調など多くのデザインがあり、好みに合った外観を選ぶことができます。カラーの選択肢も豊富で、希望の外観に仕上げることが可能です。

他の外壁に比べて初期費用が安く、コストを抑えながらも見た目の高級感を演出できます。また、工場で生産したパネルを貼り付ける為、施工が比較的簡単で工期が短く済みます。熟練の職人がいなくても、一定の品質を確保しやすいというメリットがあります。

火に強く安全性が高いので、火災時に延焼を防ぐ効果が期待できます。定期的にメンテナンスを行うと、防水効果を維持することができます。

窯業系サイディングのメリット
  • デザイン・カラーが豊富で選択肢が多い
  • 防火性が高い
  • 施工が簡単でコストが比較的安い

デメリット

窯業系サイディングの防水性は塗装依存の為、塗装で防水性を確保する必要があります。定期的なメンテナンスが必要で、10年を目安にお考えいただきたいと思います。

サイディングの目地に経年劣化でひび割れや剥がれが発生し、放置すると雨水が侵入し外壁内部が腐食する可能性があります。また、外壁にひび割れが発生すると、そこから雨水が侵入して劣化を早める可能性があります。

窯業系サイディングは熱を伝えやすく単体での断熱性は高くない為、断熱材と組み合わせて断熱効果を向上する必要があります。

窯業系サイディングのデメリット
  • 吸水しやすく、防水の為に塗装が必要
  • 目地のコーキングが劣化しやすい
  • 10年を目安に塗装によるメンテナンスが必要

外壁の種類②:金属系サイディング

外壁の種類②:金属系サイディング

金属系サイディングは、表面をアルミや亜鉛などの素材で加工した金属製のサイディングボードになります。

金属系サイディングはいくつか種類がありますが、その中でもガルバリウム鋼板の普及率が最も高くなっています。ガルバリウム鋼板は軽量でデザイン性も高く、耐久性・耐熱性に優れています。

金属系サイディングのメリット・デメリットを比較するとこちらになります。

▼金属系サイディングのメリット・デメリット▼

項目 メリット デメリット
耐久性 サビにくい加工がされていて、ガルバリウム鋼板は耐久性が高い 傷がつくとサビやすくなるため、定期的なメンテナンスが必要
デザイン シンプル・モダン・スタイリッシュな外観が可能 特になし
施工性 軽量で施工しやすい 施工時に傷がつかないよう注意が必要
耐火性 不燃料材で、火に強い 高温になると変形しやすい
防水性 継ぎ目をしっかり施工すれば高い防水性を発揮 劣化で継ぎ目の隙間から水が侵入する可能性がある
断熱性 断熱材一体型の商品があり、断熱性能が向上している 単体では断熱性能が低いので、断熱材が必要
耐震性 軽量で、建物への負担が少ない 地震の揺れで変形する場合がある
コスト サイディングより少し高いが、全体的に見ると比較的安価 ガルバリウム鋼板は高額

メリット

金属系サイディングは軽量で地震時の揺れが少なくなる為、耐震性が高く建物への負担を軽減できます。軽量な上に工場で生産されたパネルを組立てる為、施工性が良く工期が短縮できます。

表面が吸水しないので防水性が高く、継ぎ目をしっかり施工すれば雨水の侵入を防ぐことができます。また、サビにくく長持ちするの、耐久性にも優れています。

単体では断熱性が低いですが、断熱材一体型の商品があり断熱性能が向上できます。遮熱塗装を施工することで、夏の暑さ対策にも有効です。

金属系サイディングのメリット
  • 軽量で耐震性が高い
  • 防水性が高い
  • 断熱材一体型で断熱性向上

デメリット

金属系サイディングは、強い衝撃を受けると傷や凹みができやすくなります。台風などの自然災害が起こると、傷がついたり凹んだりするリスクが高いかもしれません。

また、サビに強い建材ですが傷がついてしまうと、そこからサビが発生する可能性があります。表面処理が剥がれると耐食性が低下する為、注意する必要があります。

窯業系サイディングに比べると、初期費用がやや高くなる傾向があります。そのため、初期費用をなるべく抑えたい人にとっては、不向きな外壁かもしれません。

金属系サイディングのデメリット
  • 傷や凹みがつきやすい
  • 傷がつくと傷口からサビが発生する可能性
  • 初期コストがやや高め

外壁の種類③:ALC

外壁の種類③:ALC

ALCとは軽量気泡コンクリートという意味です。石炭やセメントなどの自然の素材で作られていて、表面に細かな気泡があります。軽量で耐火性に優れていて、夏は涼しく冬は暖かく過ごせるのが特徴です。

ただし、表面に気泡があるので雨が染み込みやすく、表面の防水塗装が必要な外壁材になります。

ALCのメリット・デメリットを比較するとこちらになります。

▼ALCのメリット・デメリット▼

項目 メリット デメリット
耐久性 高い耐久性を持ち、適切なメンテナンスで長寿命 ひび割れが発生しやすく、防水性確保の為に塗装が必要
デザイン シンプルでモダンな外壁 表面にざらつきがあり、意匠性を望む場合は不向き
施工性 工場生産のため品質が安定し、施工しやすい 重量があるので、施工にはクレーンなどの機械が必要
耐火性 無機質素材で燃えにくく、耐火性能が非常に高い 特になし
防水性 吸水性があるので、防水処理をすれば耐水性を確保できる 吸水性が高く、防水塗装や定期的なメンテナンスが必要
断熱性 多孔質構造により断熱性が高く、省エネ効果が期待できる 断熱性を維持するために定期的な塗装のメンテナンスが必要
耐震性 重量があり耐久性がある 重量がある為、建物全体の負担になる
コスト 長期的に見ればメンテナンスコストが抑えられる 初期コストが比較的高い

メリット

ALCは無機質で燃えにくい素材の為、耐火性に優れ火災時の延焼を防ぐメリットがあります。多孔質構造により断熱性が高く、外気温の影響を受けにくくなっています。冬は暖かく、夏は涼しい環境を作りやすい為、省エネ効果が期待できます。

また、無機質素材で腐食やシロアリ被害に強く、適切なメンテナンスをすれば高い耐久性を維持することが可能です。目地のコーキングのメンテナンスを定期的に行うと、長寿命も期待できます。

ALCのメリット
  • 断熱性・防火性が高い
  • 目地のコーキングを定期的にメンテナンスすれば長寿命

デメリット

ALCは吸水性が高い為、メンテナンスを怠ると外壁内部に雨水が侵入し劣化が早まる可能性があります。ALCの防水性は塗装依存の為、10年を目安に外壁塗装を施工する必要があります。

ALCはパネルを繋ぎ合わせて施工する為、目地が縦横に多くあるのが特徴です。目地の劣化で雨漏りが発生する恐れがあるので、ALCは目地のコーキング工事が必須になります。

初期費用が高く、一般的なサイディングやモルタルよりも高額になります。メンテナンスを怠ると劣化が早まり補修費用が高くなる可能性がある為、早めのメンテナンスが必要になります。

ALCのデメリット
  • 吸水性が高く、塗装で防水性を確保する必要がある
  • 目地のコーキングが劣化しやすい
  • 施工コストが高め

外壁の種類④:モルタル

外壁の種類④:モルタル

モルタルは、セメント・砂・水を混ぜ合わせた外壁です。壁に直接塗って仕上げる為、仕上げ方法によって模様が異なります。モルタルは、基本的に目地のない外壁になります。

また、モルタルはタイルなどの下地に接着剤として使用されます。コンクリートとは異なり砂利を含まない為、仕上がりが滑らかで細かい施工が可能になります。

モルタルのメリット・デメリットを比較するとこちらになります。

▼モルタルのメリット・デメリット▼

項目 メリット デメリット
耐久性 強度が高く、ひび割れ補修が可能 ひび割れが発生しやすい
デザイン 塗装や仕上げの自由度が高く、多様な質感が可能 職人の技術によって仕上がりに差が出る
施工性 現場で調節ができ、自由な形状が可能 施工に時間がかかり、職人の技術が必要
耐火性 不燃料材で、火に強い 高温によるひび割れのリスクがある
防水性 防水塗装で耐水性を向上できる 施工不良や経年劣化による水の侵入リスクがある
断熱性 厚みがある為、ある程度の断熱性を確保できる 断熱材と併用しないと十分な断熱効果が得られない
耐震性 剛性が高く、耐久性がある 揺れによるひび割れが発生しやすい
コスト サイディングより少し高いが、全体的に見ると比較的安価 メンテナンス費用がかかる

メリット

モルタルは職人の手作業による仕上げの為、独特の風合いや高級感を演出できます。仕上げ方法のバリエーションが豊富で、リシン仕上げ・スタッコ仕上げ・吹付タイル仕上げなど多様な質感を選ぶことができます。基本的に目地がない為、繋ぎ目がない美しい外観を維持することができます。

主成分がセメントのため燃えにくく、高い耐火性能を持ちます。また、隣家からのもらい火や、延焼のリスクを低減することができます。

モルタルのメリット
  • デザイン性が高く、独自の風合いが出せる
  • 防火性が高い

デメリット

モルタルはひび割れが発生しやすく、放置すると雨水が侵入し劣化や雨漏りの原因になります。そのため、10年を目安に定期的な補修や塗装によるメンテナンスが必要です。

モルタル自体に防水性がなく、塗装による防水処理が必要になります。防水処理を怠ると、カビ・藻の発生が高まるので注意が必要です。

職人の手作業の為、施工に時間がかかってしまいます。職人の技量によって仕上がりが左右されるので、施工実績が豊富な業者に依頼するのをおすすめいたします。

モルタルのデメリット
  • ひび割れが発生しやすい
  • 吸水しやすく、塗装で防水性を確保する必要がある
  • 施工に時間がかかり、職人の技術によって仕上がりが左右される

外壁の種類⑤:タイル

外壁の種類⑤:タイル

タイルは砂や石などを成形し高温で焼き上げたもので、紫外線や雨の影響を受けにくい耐候性に優れた外壁材になります。

タイルは外壁だけでなく床材・浴室・キッチンなど多くの場所で使われ、デザイン性と耐久性を兼ね備えた優れた建材です。

タイルのメリット・デメリットを比較するとこちらになります。

▼タイルのメリット・デメリット▼

項目 メリット デメリット
耐久性 傷や摩耗に強く、長期間美しさを維持できる 衝撃に弱く、強い衝撃を受けると割れる場合がある
デザイン カラーバリエーションや質感が豊富で、高級感がある 特になし
施工性 一度施工すれば、基本的に塗装は不要 施工には専門的な技術が必要で、工期が長くなることがある
耐火性 高温に強く、火に対して非常に優れた耐性を持っている 特になし
防水性 吸水率が低く、カビや劣化が起こりにくい 目地から水が侵入する可能性がある為、定期的な補修が必要
断熱性 直射日光を反射しやすく、熱をためにくい タイル自体の断熱性は低い為、断熱性の併用が必要
耐震性 剛性があり、耐久性・耐火性が高い 揺れによる剥離・脱落のリスクがある
コスト メンテナンス費用が少なく、長期的に見るとコスパに優れている 初期費用が高く、施工費もかかる

メリット

タイルは耐久性が高く、紫外線や雨風による色褪せや劣化がほとんどない外壁になります。硬く傷がつきにくいので、美観を長時間維持することができます。一般的に塗装によるメンテナンスが不要の外壁です。

タイルの表面はツルツルしていて水や汚れを弾く為、雨が降ることで汚れを自然に洗い流してくれます。また、少しの汚れも簡単に洗い流すことが可能です。

タイルならではの光沢や質感により、重厚感や高級感を演出できます。カラーバリエーションや形状の選択肢が豊富で、デザインの自由度が高いのが特徴です。

タイルのメリット
  • 耐久性・耐候性が高く、メンテナンス頻度が少ない
  • 汚れが付きにくく、色褪せしにくい
  • 高級感があり、美観を長時間維持できる

デメリット

タイルは初期費用が高いのがデメリットになります。他の外壁と比べてタイル自体の価格が高くなってしまいます。専門的な技術が必要な為、施工費用も高くなります。材料費と施工費のどちらも高いので、他の外壁に比べるとかなりの高額になります。

タイル自体の塗装によるメンテナンスは不要ですが、目地のコーキングのメンテナンスが必要になります。また、タイルを固定している下地のモルタルも劣化してくる為、10年を目安に点検すると安心かもしれません。

経年劣化や外部から衝撃を受けると、タイルの剝がれや浮きが発生する場合があります。タイルが剝がれたり割れたりすると、同じデザインのタイルを探すのが困難になるかもしれません。

タイルのデメリット
  • 初期コストが高い(材料費+施工費)
  • 目地のコーキングが劣化しやすい
  • タイルの剥がれや浮きが発生する可能性がある

外壁の種類⑥:コンクリート打ち放し

外壁の種類⑥:コンクリート打ち放し

コンクリートは、セメントに砂や砂利などを混ぜた外壁材です。モルタルと似ているように感じますが、コンクリートの方がセメントの割合が少なく砂利が含まれています。また、コンクリートはALCのように石炭を含んでいない建材になります。

コンクリート打ち放しのメリット・デメリットを比較するとこちらになります。

▼コンクリート打ち放しのメリット・デメリット▼

項目 メリット デメリット
耐久性 強度が高く長寿命で、雨風や紫外線に強い ひび割れが発生しやすく、定期的なメンテナンスが必要
デザイン 無機質でスタイリッシュな外観 汚れやシミが目立ちやすく、意匠性を望む場合は不向き
施工性 自由な形状の設計が可能で、継ぎ目のない一体構造ができる 高い施工技術が必要で、工期が長くなる場合がある
耐火性 不燃料材で、火に強い 急激な温度変化で表面が剥離する可能性がある
防水性 撥水剤の塗布などの適切な処理をすれば水の侵入を防げる 吸水性があり、ひび割れから水が侵入する可能性がある
断熱性 気密性が高いことで一定の温度を保ちやすい 熱伝導率が高いので外気温の影響を受けやすく、断熱材との併用が必要
耐震性 強度が高く、地震に強い構造を作れる 重量があり、揺れによるひび割れが発生しやすい
コスト 長期的にはメンテナンスコストが抑えられる 初期費用が高い

メリット

コンクリート打ち放しは圧縮強度が高く、適切に施工すれば長い耐久性を確保することができます。紫外線や雨風に強い為、サビや腐食が発生する可能性が低くなります。

不燃材料で火に強く燃えにくく、金属や木材に比べて火災時の変形や崩壊のリスクが低くなります。

コンクリート打ち放しは質感や模様がそのまま仕上げになる為、個性的な表情を演出できます。無機質でシンプルなデザインが好みの方には、おすすめの外壁になります。

コンクリート打ち放しのメリット
  • 高い耐久性・耐火性がある
  • そのままのデザインを活かせる

デメリット

コンクリートは吸水性があり、雨染みや汚れが目立ちやすくなります。そのため、美観を維持する為に定期的な洗浄や防水処理が必要になります。

乾燥収縮や温度変化によってひび割れが発生し、そこから水が侵入して劣化が進む可能性があります。コンクリート打ち放しはそのままの質感を採用する為、ひび割れの補修跡が目立ちやすくなってしまいます。

コンクリート打ち放しは材料費や加工費が高くなる為、初期費用が高額になってしまいます。初期費用を抑えたい方には不向きの外壁かもしれません。

コンクリート打ち放しのデメリット
  • 雨染みや汚れが目立ちやすい
  • ひび割れが発生しやすい
  • 施工コストが高い

外壁の種類⑦:木質系外壁

外壁の種類⑦:木質系外壁

木質系外壁は木材を主成分とした外壁の総称で、自然な風合いや温かみのあるデザインが特徴です。天然木を使用したものと、木の繊維やチップを加工して作られたものがあります。

木質系外壁は、ナチュラルな雰囲気を演出できる魅力的な外壁です。しかし、定期的なメンテナンスが必要な為、長期的な管理計画が重要になります。

木質系外壁のメリット・デメリットを比較するとこちらになります。

▼木質系外壁のメリット・デメリット▼

項目 メリット デメリット
耐久性 定期的なメンテナンスを行えば長持ちする 湿気やシロアリによる劣化のリスクがある
デザイン 天然木ならではの温かみや風合いがあり、高級感がある 適切なメンテナンスをしないと、古びた印象になってしまう
施工性 軽量で施工しやすく、リフォームにも適している 天然木の場合、加工に技術が必要で施工費が高くなる場合がある
耐火性 特になし 燃えやすい為、火災時の延焼リスクが高い
防水性 塗装や防水処理をすれば一定の耐水性がある 塗装が劣化すると水が染み込みやすく、腐食の原因になる
断熱性 木材自体が断熱性を持ち、室内の温度を保ちやすい 断熱材と併用が必要な場合がある
耐震性 軽量で柔軟性があり、揺れに強い 耐震性はあるが地震による火災のリスクがある
コスト 安価な木材を選べばコストを抑えられる 天然木は高価で、メンテナンスコストもかかる

メリット

木質系外壁は木ならではの温かみや柔らかな質感が得られ、和風や北欧風など幅広いデザインに対応可能な外壁になります。時間とともに深みのある色合いに変化する特徴があり、手入れをしながら長く使うことで高級感のある佇まいが感じられます。

木材は断熱性が高く、外気温の影響を受けにくいメリットがあります。空気中の水蒸気を吸収・放出する吸放湿性がある為、室内の湿気を調整し快適に過ごすことができます。

木材はある程度の変形に耐えられる柔らかい構造を持っているので、揺れたときに力を分散・吸収する特性があります。割れや欠けが起きにくく、地震でヒビが入るリスクを軽減できます。

木質系外壁のメリット
  • 自然な風合いで高級感がある
  • 断熱性が高く、室内環境が快適
  • 柔軟性があり揺れに強い

デメリット

木は雨が降ると雨や湿気を吸いやすく、長時間湿った状態が続くと腐食しカビの発生が起こる可能性があります。特に外壁の北面・日陰・軒が短い箇所は湿気がこもりやすく、劣化が早まりやすいので注意が必要です。

また、木材は可燃性の為、火がつくと燃え広がりやすくなります。木材が燃えると煙や熱を発しやすく、火災の被害が拡大する可能性があるので注意が必要です。

木は細かい穴がたくさんある多孔質素材の為、水を吸収しやすい性質があります。防水処理をしていても経年劣化で効果は薄れる為、定期的な防水処理を行う必要があります。防水処理を怠ると雨水がしみ込み、雨だれや色ムラが発生し腐食の原因にもなります。

木質系外壁のデメリット
  • 防腐・防カビ対策が必要
  • 耐火性が低く、燃えやすい
  • 防水処理をしないと雨水が染み込み腐食の原因になる

まとめ

外壁の種類の中で、多くの住宅で使われている7つの種類がこちらになります。

外壁の種類7つ
  • 窯業系サイディング
  • 金属系サイディング
  • ALC
  • モルタル
  • タイル
  • コンクリート打ち放し
  • 木質系外壁

外壁の種類によって特徴や初期費用・耐久性などが異なります。外壁の種類の見極め早見表でご自宅の外壁の種類をご判断いただきたいと思います。

また、外壁の種類によってメリット・デメリットがございます。これから住宅を建てる方・住宅のメンテナンスをお考えの方のご参考にしていただきたいと思います。

南大阪ペイントセンターでは、あらゆる外壁の種類のメンテナンスを施工しております。「外壁の点検だけして欲しい」「見積もりだけ知りたい」というご要望もお受けいたしております。

ぜひ一度、南大阪ペイントセンターにご相談ください。

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監修者情報
監修者 榎本悟

榎本悟

一級塗装技能士・外装劣化診断士
1998年に「南大阪ペイントセンター」を創業し、住宅塗装の専門家として20年以上の経験を持つ。外壁診断や雨漏り診断の豊富な知識を活かし、耐久性と美観を両立させた高品質な施工を提供。さらに、窯業サイディング塗替診断士や雨漏り診断アドバイザーの資格も取得し、住宅の外装全般に関する幅広いアドバイスを行っている。


監修者 橋本卓哉

橋本卓哉

雨漏り診断士
学生時代に塗装業に携わり、大学卒業まで職人として経験を積む。卒業後は外装リフォームの営業・現場管理に従事し、これまでに1,000棟以上の施工を担当。豊富な知識と現場経験を活かして外装診断・施工に取り組んでいる。

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