シリコン塗料で外壁塗装をするなら押さえたい耐久性・価格を公開

シリコン塗料の特徴やメリットデメリット費用を解説

外壁塗装をするにあたり「塗料選び」で迷われている方も多いのではないでしょうか?

そんな塗料の中でも「シリコン塗料」はコストが安く初期費用をそれほどかけたくない方などに人気の塗料です。

こちらの記事ではシリコン塗料の基本的な特徴からメリット・デメリット、費用相場、他の塗料との比較、弊社での施工事例など「シリコン塗料」について詳しく解説しております。

これから外壁塗装をお考えの方はぜひご一読ください!

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監修者情報
監修者 榎本悟

榎本悟

一級塗装技能士・外装劣化診断士
1998年に「南大阪ペイントセンター」を創業し、住宅塗装の専門家として20年以上の経験を持つ。外壁診断や雨漏り診断の豊富な知識を活かし、耐久性と美観を両立させた高品質な施工を提供。さらに、窯業サイディング塗替診断士や雨漏り診断アドバイザーの資格も取得し、住宅の外装全般に関する幅広いアドバイスを行っている。


監修者 橋本卓哉

橋本卓哉

学生時代に塗装業に携わり、大学卒業まで職人として経験を積む。卒業後は外装リフォームの営業・現場管理に従事し、これまでに1,000棟以上の施工を担当。豊富な知識と現場経験を活かして外装診断・施工に取り組んでいる。

1.シリコン塗料とは?

シリコン塗料とは、シリコン樹脂を主成分にした塗料で、外壁や屋根の塗装に幅広く使用されています。

こちらの章ではシリコン塗料の特徴や費用相場、他の塗料とは何がちがうのか…についてお話していきたいと思います。

1-1.シリコン塗料の特徴

シリコン塗料は耐久性と耐候性のバランスが良い塗料で、7~12年程度の耐久性があります。

耐紫外線効果や防カビ・防藻効果もあるため塗装後10年程度は美しい状態を保つことができるとされています。

また、シリコン成分によって塗膜が硬くなるため傷や汚れがつきにいのも特徴の1つです。一方で塗膜が硬いため、ひび割れが起こりやすい特徴も持ちます。

ちなみに…シリコンは優れた耐熱性・撥水性・電気絶縁性を持ち、やわらかいものから硬いものまでさまざまな形態に対応できます。 さらにコストも抑えられることから、日用品・キッチン用品をはじめ、スマートフォンのカバー・化粧品、・人工臓器など、幅広く活用されています。

1-1-1.シリコン樹脂とは?シリコン塗料の仕組み

シリコン塗料はシリコン樹脂を主成分とする

シリコンは、地球上で酸素に次いで多く存在する元素で、主に半導体やガラス、セラミックなどに使われています。

シリコン樹脂はシリコン酸素が結合した高分子材料で、科学的に安定した特性を持ち、ゴムのような柔らかさと耐熱性・耐候性を持つ特性があります。

シリコン塗料はこのシリコン樹脂を主成分とし、液状や粉末状となり配合されます。塗料の配合されたシリコン樹脂は塗布後に化学反応を起こすことで硬化し、弾力性のある塗膜を形成します。

これによって外壁表面に耐久性・耐候性を備えたバリアができ紫外線や雨風から外壁を守ることができるのです。

1-2.シリコン塗料の費用相場は1800円/㎡~

シリコン塗料の費用相場は1800円/㎡~です。一般的な30坪のお宅で302,400円~です。

ウレタン塗料よりは高価ですが、塗料グレードの中では下位に位置します。

※使用する塗料によって変動あり

塗料グレード 1㎡あたりの単価
ウレタン塗料 1,500円/㎡~
シリコン塗料 1,800円/㎡~
ラジカル塗料 2,200円/㎡~
フッ素塗料 3,000円/㎡~
無機塗料 4,50円/㎡~

一般的なお宅約30坪~60坪で計算した費用相場は以下の通りです。

塗料グレード 30坪 40坪 50坪 60坪
ウレタン塗料 ¥252,000~ ¥336,000~ ¥421,500~ ¥505,500~
シリコン塗料 ¥302,400~ ¥403,200~ ¥505,800~ ¥606,600~
ラジカル塗料 ¥369,600~ ¥492,800~ ¥618,200~ ¥741,400~
フッ素塗料 ¥504,000~ ¥672,000~ ¥843,000~ ¥1,011,000~
無機塗料 ¥756,000~ ¥1,008,000~ ¥1,264,500~ ¥1,516,500~

1-3.他の塗料との比較

シリコン塗料と他の塗料を比較

塗料名 耐久年数 費用相場(30坪) 汚れにくさ 艶・美観性 コスパ
ウレタン塗料 7~10年 252,000円
シリコン塗料 7~12年 302,400円
ラジカル塗料 12~15年 369,600円
フッ素塗料 15~20年 504,000円
無機塗料 15~25年 756,000円

シリコン塗料は塗料グレードの中でも耐久性は短い方、かつ価格も安価な方です。

初期費用をそれほどかけたくない方や10年後の再塗装を検討されている方に人気の塗料です。

2.シリコン塗料のメリット4選

ここからはシリコン塗料のメリットについて4つにわけてお話していきたいと思います。

2-1.汚れがつきにくい

シリコン塗料は「汚れが付きにくい」といったメリットがあります。塗膜の表面が滑らかであるため汚れやほこりが付きにくく雨が降ると汚れが自然に流れ落ちる効果も期待できます。

こうした特徴から外壁の美観性を維持できる魅力があります。

特におすすめの環境
・交通量の多い道路沿いの住宅
・日当たりの悪い北側や湿気がこもりやすい場所

2-2.性能と価格のバランスが良い

シリコン塗料は「耐候性」「防汚性」などの性能が備わっていますが、価格が非常にリーズナブルで性能と価格のバランスが良いといったメリットがあります。

一般的に外壁塗装に使用される塗料の中では低価格~中価格帯に位置し、予算に余裕がない場合でも満足できる品質であります。

ウレタン塗料より高性能、フッ素や無機より安価という「ちょうどいい」ポジションにあります。

2-3.カラーバリエーションが豊富

シリコン塗料は今まで多くのお宅で使用されてきた塗料です。大手各社から販売され歴史もあります。

そのため色の自由度も高く、落ち着いた色から鮮やかで個性的な色まで幅広いカラーバリエーションが揃っています。(数百種類から選べる)

お住まいの雰囲気や好みに合わせて理想の色を選べるため、外壁の色をこだわりたい方には大きなメリットと言えるでしょう。

2-4.光沢が長持ちする

シリコン塗料は塗膜の弾力性に優れ汚れがつきにくいため光沢が長持ちしやすい塗料です。

また、表面がなだらかであるため摩擦が起こりにくく傷もつきにくいことから光沢感を長く保つことができます。

シリコン塗料の中には「高光沢タイプ」や「艶あり仕上げ」が選べる製品も多く、ウレタン塗料などと比べても「初期の艶の強さ」+「艶の持ち」が良好です。

反対に「艶なしタイプ」のシリコン塗料もございます。

3.シリコン塗料のデメリット4選

メリットもあればもちろんデメリットもございます。4つにわけてお話していきたいと思います。

3-1.ウレタン塗料よりも高価

費用相場の章でもお話をさせていただきましたが、シリコン塗料はウレタン塗料と比べると単価がやや高くなります。

ウレタン塗料は比較的安価な塗料ですがシリコン塗料よりも耐久性は劣るため、長い目で見るとシリコン塗料の方がコスパは優れていますが、初期費用をどうしても抑えたい方にはデメリットになります。

3-2.耐久性が短い

シリコン塗料の耐久性は7~12年です。

昨今フッ素塗料や無機塗料などの高耐久塗料も発売されているため、これらの塗料に比べると耐久性が短いことがデメリットとなります。

そのため10年に一度再塗装が必要です。長期間メンテナンスをされたくない方にとっては不向きな塗料です。

3-3.長い目で見るとコスパが悪い

耐用年数が10年程度であるため、15年や20年以上の耐久性を誇る塗料と比べると塗り替え回数は増えてしまいます。

■ 一生涯のメンテナンスコスト比較シミュレーション

こちらは、40坪のお宅を築70年まで住むための外壁塗装をシミュレーションした図です。(築10年から外壁塗装開始)

シリコン塗料はコスパが悪い 一生涯のメンテナンスコスト比較シミュレーション

■ 塗料グレード別の一生涯の塗装価格

塗料グレード 一生涯の外壁塗装の回数 一生涯の外壁塗装の価格
ウレタン塗料 6回 ¥3,516,000~
シリコン塗料 5回 ¥3,266,000~
ラジカル塗料 4回 ¥2,971,180~
フッ素塗料 3回 ¥2,766,000~
無機塗料 3回 ¥3,774,000~

シリコン塗料は長期的にみると塗り替え頻度は多くなります。そのためトータルコストはグレード上位のラジカル塗料やフッ素塗料よりも高くなってしまうためコスパが悪い塗料であることがわかります。

予算と耐久年数のバランスを考慮することが大切です。

3-4.塗膜が硬くひび割れしやすい

 シリコン塗料のデメリットは塗膜が硬くひび割れしやすいこと

シリコン塗料は表面がなだらかで硬く、汚れが付きにくいといったメリットがありましたが、反対に建物の揺れや衝撃によってひび割れ(クラック)が起こりやすいデメリットにも繋がります。

外壁のひび割れは隙間から雨水が侵入すると、雨漏りや腐食の原因となるため注意が必要です。

・木造住宅
・地震の多い地域
・ひび割れが起こりやすいモルタル外壁

これらの場合、塗膜の柔らかい塗料を選ぶことをおすすめしております。

それでもシリコン塗料を使用する場合は、弾性タイプの下塗り材を使用したり適切な下地処理を行えば心配はありません。

4.シリコン塗料での外壁塗装をおすすめしたい方

以上のメリットデメリットをふまえてシリコン塗料での外壁塗装をおすすめしたい方はこちらです。

4-1.適度な価格で外壁塗装をしたい方

外壁塗装は数年~十数年に一度大きな費用が必要になるため、費用面はとても重要です。

シリコン塗料はコストと性能のバランスがちょうどよく「初期費用を適度に抑えつつ一定以上の耐久性や美観性を求める方」にはぴったりな塗料です。

フッ素塗料や無機塗料ほど高額な塗料はちょっと…という方にも最適です。初期費用を抑えつつ、10年単位の耐久性で安心できるバランスが魅力です。

4-2.豊富なカラーバリエーションから選びたい方

豊富なカラーバリエーションから選びたい方にはシリコン塗料がおすすめ

※弊社のカラーシミュレーション

塗料の種類によっては淡い色しか選べない場合など、選択肢が限られるケースも少なくありません。

そのため、豊富なカラーから選びたい方や自分好みの個性あふれる外壁にされたい方にとって、シリコン塗料での外壁塗装はおすすめです。

(各メーカーのシリコン塗料によって選べる色の種類は異なります)

4-3.10年持てばOK!な方

シリコン塗料の耐久性はおよそ7~12年です。そのため約10年サイクルで定期的な塗り替えを計画されている方にはおすすめです。

「長期間のメンテナンスフリーよりも定期的に塗り替えしながら美観や耐久性を維持したい」という考えの方にはぴったりな塗料です。

また、次回の塗り替え時に最新の技術を取り入れやすいのも定期的なメンテナンスを行うメリットといえます。

4-4.アクリルやウレタンからの塗り替えを考えている方

過去にアクリル塗料やウレタン塗料を使ったお住まいの場合、性能面でシリコン塗料にグレードアップすると耐久性や耐候性が飛躍的に向上します。

アクリルやウレタンは比較的安価な塗料ですが耐久性が5~7年と短く、頻度な塗り替えが必要になることも…。

シリコン塗料に変えることでメンテナンス周期を延ばし美観維持が期待できます。

「今まで手軽に安く済ませてきたけど次は1ランク上の塗料で外壁を守りたい」という方におすすめです。

5.おすすめのシリコン塗料(メーカー・製品別)

現在、多くのメーカーからシリコン塗料が製造・販売されています。その中から弊社がおすすめするシリコン塗料をご紹介したいと思います。

1.エスケー化研 セラタイトSi

おすすめシリコン塗料 エスケー化研セラタイトSi

■特徴 汚れに強く耐久性にも優れているため人気のある塗料です。一般のシリコン塗料より高耐久です。

■耐用年数 12~15年

■参考価格 2500円/㎡~

エスケー化研 水性セラタイトSi公式ページ

2.関西ペイント コスモシリコン

おすすめシリコン塗料 関西ペイントコスモシリコン

■特徴 カビなどの汚れにも強く、幅広い下地(外壁)に使用できるシリコン塗料です。

■耐用年数 10~12年

■参考価格 2400円/㎡~

関西ペイント コスモシリコン公式ページ

3.関西ペイント アレスアクアセラシリコン

おすすめシリコン塗料 関西ペイント アクアセラシリコン

■特徴 雨で汚れを流す効果があり超低汚染機能を持った塗料です。

■耐用年数 12~15年

■参考価格 3900円/㎡~

関西ペイントアクアセラシリコン公式ページ

6.弊社のシリコン塗料で外壁塗装をした施工事例

弊社にてシリコン塗料で外壁塗装をさせていただきました事例をご紹介したいと思います。シリコン塗料での塗装をご検討されている方はぜひご参考に!

■松原市にてシリコン塗料(コスモシリコン)で外壁塗装をした事例
弊社のシリコン塗料で外壁塗装をした施工事例

こちらのお宅は、関西ペイントのコスモシリコンで外壁塗装をされました。グレー系の色で塗装をされスタイリッシュな仕上がりとなりました。

松原市にて塗装メンテナンスを実施(見積もり価格は約73万円)

■松原市にてシリコン塗料(アクアセラシリコン)で外壁塗装をした事例

弊社のシリコン塗料で外壁塗装をした施工事例

こちらのお宅は、アクアセラシリコンで外壁塗装をされました。爽やかなブルーで個性もありお洒落な印象に仕上がりました。

松原市にて塗装工事で外壁の防水性をUP!費用は約97万円

7.まとめ

いかがでしたでしょうか?

シリコン塗料の耐久性は7〜12年、費用相場は1800円/㎡〜、一般的な30坪のお宅で302,400円〜です。

初期費用を抑えたい方や、10年に一度の計画的な塗り替えをご検討されている方にはぴったりな塗料です。

一方で「何度も塗り替えをしたくない」「15年以上の耐久性が欲しい方」には不向きな塗料です。​​

外壁塗装の塗料選びにお困りやご相談ありましたらお気軽に南大阪ペイントセンターまでご連絡ください!

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監修者 榎本悟

榎本悟

一級塗装技能士・外装劣化診断士
1998年に「南大阪ペイントセンター」を創業し、住宅塗装の専門家として20年以上の経験を持つ。外壁診断や雨漏り診断の豊富な知識を活かし、耐久性と美観を両立させた高品質な施工を提供。さらに、窯業サイディング塗替診断士や雨漏り診断アドバイザーの資格も取得し、住宅の外装全般に関する幅広いアドバイスを行っている。


監修者 橋本卓哉

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学生時代に塗装業に携わり、大学卒業まで職人として経験を積む。卒業後は外装リフォームの営業・現場管理に従事し、これまでに1,000棟以上の施工を担当。豊富な知識と現場経験を活かして外装診断・施工に取り組んでいる。

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