マンション大規模修繕の補助金は6種類!受け取るための6ステップ

マンション大規模修繕の補助金は主に6種類!補助金申請ステップ6つをご紹介

「マンションの大規模修繕は費用がかかるから補助金を利用して少しでも安くしたい」

「マンション大規模修繕の補助金の種類はどんなのがあるのか」

以上のようなお悩みをお持ちのオーナー様がいらっしゃるのではないでしょうか。

マンション大規模修繕の主な補助金の種類は6つあります。補助金申請ステップ6つで利用できる補助金を適切に申請できるようご紹介いたします。

当コラムでご紹介する内容
  • マンション大規模修繕の主な補助金の種類は6つ
  • マンション大規模修繕の補助金申請ステップ6つ
  • 補助金を利用する際の注意点
  • 補助金以外で大規模修繕を安くする方法

マンション大規模修繕の補助金の種類を理解すると、利用できる補助金を的確に判断し申請手続きを進められるでしょう。

マンションの外壁塗装についてはこちらの記事で網羅的に解説をしています。

マンションの外壁塗装が初めてでも安心!4ステップでミスなく実行​​​

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マンション大規模修繕の主な6つの補助金の判断目安

マンション大規模修繕の主な6つの種類でどの補助金を利用すれば良いのか、判断目安をご紹介いたします。

マンション大規模修繕の主な6つの補助金の概要がこちらになります。

補助金の種類 概要
アスベスト除去等事業補助金 壁などに吹付けられたアスベストの分析調査や除去などの工事にかかる費用を補助
劣化調査診断費補助金 大規模修繕を前提とする劣化調査に関する費用を補助
耐震改修費用補助金 耐震改修工事費用の一部を補助
共用部のバリアフリー化工事補助金 共用部におけるバリアフリー化工事の費用を補助
省エネ対策等補助金 エネルギーの地産地消に向けて省エネ対策費用を補助
エレベーター防災対策改修補助金 エレベーターの安全確保のためにエレベーター改修費用を補助

どの補助金を利用すれば良いのか判断目安を表にまとめました。こちらの比較表をご参考になさってください。

▼アスベスト除去等事業補助金▼

  • 2006年以前に建てられたマンション
  • マンションを子供に相続したい方
  • 入居者や地域の安全を守りたい方

 

▼劣化調査診断費補助金▼

  • マンションの劣化が気になる方
  • 入居者の生活が快適になるよう望む方
  • 劣化を確認してから大規模修繕を考えたい方

 

▼耐震改修費用補助金▼

  • 昭和56年以前に建てられたマンション
  • 大地震が起こる可能性のある地域
  • マンションの強度に不安のある方

 

▼共用部のバリアフリー化工事補助金▼

  • 入居者が高齢のマンション
  • 入居者の円滑な暮らしをサポートしたい方
  • 新たに入居者を確保したい方

 

▼省エネ対策等補助金▼

  • 消費エネルギーを削減したい方
  • 環境に配慮し入居者の快適性を維持したい方
  • 長期的なコスト削減を考える方

 

▼エレベーター防災対策改修補助金▼

  • 入居者の安全確保を重視する人
  • 災害時のリスクを最小限に抑えたい人
  • マンションの需要や評価を高めたい方

マンション大規模修繕の主な補助金の種類6つ

マンション大規模修繕の主な補助金の種類は6つあります。

6つの種類の補助金を自治体の例と合わせてご紹介いたします。

アスベスト除去等事業補助金

アスベスト除去等事業補助金

一つ目は、アスベスト除去等事業補助金です。アスベスト被害を予防する為に、アスベストを使用している可能性のある建物の分析や除去にかかる費用を補助してくれます。

アスベスト分析調査には10~25万円、アスベスト除去には100~120万円の補助金が給付されます。※地域によって金額は変わります。

大阪府堺市では、建築物吹付けアスベスト対策事業補助金(外部リンク)制度があります。

▼アスベスト除去等事業補助金:大阪府堺市のケース▼

【アスベスト分析調査事業】

  • 対象の建物:アスベストを使用している可能性のある建物
  • 補助金額:調査に要する費用の全額 ※ただし、25万円を限度とする

【アスベスト除去等事業】

  • 対象の建物:分析調査の結果、吹付けアスベストが含有していることが明らかになった建物
  • 補助金額:除去等工事に要する費用の2/3以内の額 ※ただし、100万円を限度とする
アスベスト除去費用が90万円の場合

90万円の2/3が補助される=60万円(補助金額)

大阪府堺市ではアスベストの除去費用だけでなく、アスベストを使用している可能性のある建物の分析調査費用の補助もあります。

分析調査事業と除去等事業の補助対象者や対象のアスベストは以下の通りです。

✔対象者

  • 補助対象建物の所有者や管理組合などの代表
  • アスベスト除去等事業に関し他の補助金等を受けていない
  • 固定資産税などの市税を滞納していない

✔対象のアスベスト

  • 「吹付けアスベスト」又は「アスベスト含有ロックウール」でアスベスト含有率が0.1重量パーセントを超えて含有しているもの

自治体によって補助金額などが異なるので、各自治体でアスベストによる補助金の内容を確認するのが重要です。

劣化調査診断費補助金

劣化調査診断費補助金

二つ目は、劣化調査診断費補助金です。マンション大規模修繕を行うには、劣化状態を確認するのが必要です。マンションの劣化状態を的確に判断し大規模修繕を行う為に、調査費用を補助してくれる制度になります。

外壁・屋根・共用部の劣化調査の費用を補助してくれて、15~20万円の補助金が給付されます。※地域によって金額は変わります。

神戸市では、分譲マンションの劣化調査診断補用を補助してくれるマンション劣化調査診断費補助事業(外部リンク)があります

▼劣化調査診断費補助金:神戸市のケース▼

✔対象マンション

  • 神戸市に所在する分譲マンション
  • 竣工した年度の4月1日から35年以上経過していること
  • 原則として建築基準法その他関係法令に適合していること
  • 10年以内に当該補助金の交付を受けていないこと
  • マンション管理状況の届出を出している(又は実績報告書の提出までに届出をすること)

✔補助金申請対象者

  • マンション管理組合の理事長

✔対象となる調査項目(マンション共用部に関する項目が補助対象)

※住宅と店舗等の住宅以外の用途が併存するマンションは、住宅部分の調査のみ対象

  1. 外壁・内壁・天井・床等の住宅本体に関する調査
  2. 屋上又は屋根・バルコニー・共用廊下等の防水に関する調査
  3. 給排水管及びその設備(高架水槽・受水槽等含む)に関する調査
  4. 電気・ガス・通信・消防・エレベーター・機械式駐車場等の設備に関する調査
  5. 手すり・扉・階段・配管などの鉄製品、金属製品、配線等に関する調査
  6. その他、補助を行うのが適切であると市長が認める調査

✔補助金額

  • 築35年~44年の場合:補助対象経費(消費税除く)×1/3 ※上限は15万円
  • 築45年以上の場合:補助対象経費(消費税除く)×1/2 ※上限は15万円
築35年~44年のマンションで費用15万円の場合

15万円の1/3が補助される=5万円(補助金額)

築年数が経過しているマンションは対象になる可能性が高いので、各自治体で制度があるか確認してください。

耐震改修費用補助金

耐震改修費用補助金

三つ目は、耐震改修費用補助金です。地震発生によって規模の大きいマンションが倒壊すると、近隣への被害が拡大してしまいます。耐震改修費用補助金は、地震による倒壊の恐れがあるマンションの改修工事費用を補助してくれる制度です。

昭和56年5月以前に着工したマンションが対象になる場合が多く、1戸あたり20~60万円の補助金が給付されます。※地域によって金額は変わります。

大阪府堺市では、マンションの耐震改修補助(外部リンク)の制度があります。

大阪府堺市が定めるマンションとは
  • 共同住宅のうち耐火建築物又は準耐火建築物(鉄筋コンクリート造など)
  • 延べ床面積が1000平方メートル以上
  • 地階を除く階数が原則として3階以上
 

自治体が定めるマンションの規定が異なるので、各自治体で確認してください。

▼耐震改修費用補助金:大阪府堺市のケース▼

✔対象のマンション

  • 昭和56年5月以前に着手したマンション

✔条件

  • 敷地面積が概ね500平方メートル以上
  • 店舗等の用途を兼ねる場合、店舗部分の床面積が延べ床面積の1/2未満のもの

✔補助金額

  • 工事費用の1/3
耐震改修費用が150万円の場合

150万円の1/3が補助される=50万円(補助金額)

✔限度額

  • 延べ床面積に1平方メートルあたり50,200円を乗じた金額以内(※費用限度額は1棟あたりの額)

昭和56年以前に建設されたマンションは、耐震構造が整っていない可能性があります。マンションを長持ちさせるためにも、耐震改修費用補助金を利用してマンションの強化をおすすめいたします。

共用部のバリアフリー化工事補助金

共用部のバリアフリー化工事補助金

四つ目は、共用部のバリアフリー化工事補助金です。入居者の方が利用する共用部を過ごしやすい環境に改善する際に、共用部のバリアフリー化工事補助金の制度が利用できます。

廊下や階段などの共用部や敷地内の段差をなくしたり、手すりの設置等の工事費用を補助してくれます。30~100万円の補助金が給付されます。※地域によって金額は変わります。

神奈川県横浜市では、マンションの共用部等のバリアフリー化補助(外部リンク)の制度ががあります。

▼共用部のバリアフリー化工事補助金:神奈川県横浜市のケース▼

✔対象のマンション

  • 築年数が40年以上のマンション(築年数が確認できる書類を提出)
  • 長寿命化を図っている意思決定をしているマンション(長寿命化を図る意思決定をした総会議事録等を提出)

✔対象工事

  • マンション共用部での移動等円滑化経路等に関する施設のバリアフリー整備
  • 横浜市まちづくり条例に基づく施設整備基準に適合したもの
移動等円滑化経路等に関する施設
敷地内の通路 駐車場 出入口
廊下等 階段 傾斜路
エレベーター等 トイレ 浴室等
標識(トイレ・駐車場等) 案内設備(トイレ等)  

✔補助金額

  • 消費税を除いたバリアフリー化等工事に要する費用の1/3(千円未満の端数切捨て)

※上限は30万円とする

バリアフリー化工事が120万円の場合

120万円の1/3が補助される=40万円(※上限が30万円)

補助金額は30万円

✔補助要件

  • 横浜市マンション登録制度へ登録すること
  • これまで本事業の補助を受けたことがないこと

神奈川県横浜市の補助金では階段の手すり設置の際、片側だけでなく両側に設置しないと補助対象にはなりません。

各自治体で規定が異なるので、お住まいの自治体の補助金制度を確認するのが重要です。

省エネ対策等補助金

省エネ対策等補助金

五つ目は、省エネ対策等補助金です。エネルギーを効率的に使用しエネルギー消費を削減する取り組みを支援するための制度です。省エネ設備の導入や改修などに補助金を提供してエネルギーの無駄を削減し、地球環境への負荷を減らすことを促進しています。

マンションで省エネ対策等補助金が利用できるケースは少ないですが、高遮熱塗装をした場合などは申請が可能です。5~100万円の補助金が給付されます。※地域や省エネ設備によって金額は変わります。

埼玉県さいたま市では、スマートホーム推進創って減らす機器設置補助金(外部リンク)の制度があります。

▼省エネ対策等補助金:埼玉県さいたま市のケース▼

✔対象のマンション

  • 屋根に高遮熱塗装を実施したマンション(屋根の費用のみ対象)

✔対象者

  • マンションの管理組合が申請者となること
  • 市税に滞納がないこと

✔補助金額

  • 塗装面積1㎡あたり400円

※上限は50万円

屋根の塗装面積が800㎡のマンションの場合

800㎡×400円=32万円(補助金額)

省エネ対策等補助金については、太陽光発電の設置などに対して補助金が手厚くあります。高遮熱塗装の補助金制度のある自治体は少ないので、高遮熱塗装をお考えのオーナー様は制度があるか確認するのが重要です。

エレベーター防災対策改修補助金

エレベーター防災対策改修補助金

六つ目は、エレベーター防災対策改修補助金です。地震や災害時に建物内のエレベーターが安全に利用できるようにするための制度です。マンションに入居する全ての人の安全を確保し、災害時の避難を円滑にすることを目的としています。

エレベーターの防災対策を設置する場合に、100~250万円の補助金が給付されます。地域によって金額は変わります。

大阪市では、エレベーター防災対策改修補助事業(外部リンク)の制度があります。市民の安全を図る為に、建築基準法施工令に適合するエレベーターの改修が促進されるよう費用を補助してくれます。

▼エレベーター防災対策改修補助金:大阪市のケース▼

✔対象のマンションエレベーター

  • 平成26年3月31日以前に建てられたマンションに設置されている
  • 延べ面積の合計が1000平方メートル以上のマンションに設置されている
  • 長期修繕計画又は維持保全計画でエレベーターを修繕項目として設定している
  • 構造躯体が地震に対して暗線な構造のマンションに設置されている

※以上の全てに該当しているマンションに設置されているエレベーターであること

✔対象者

  • マンションの所有者又は管理組合
  • 市民税等を滞納していないもの
  • 暴力団など反社会的勢力と関係していないもの

✔補助要件

改修後、以下の全てに適合すること。なお、エレベーターを全面的にリニューアルし自治体での確認申請が必要な場合は対象外。

  1. P波感知型地震時管制運転装置の設置
  2. 主要機器の耐震補強措置
  3. 戸開走行保護装置の設置
  4. 釣合おもりの脱落防止措置
  5. 主要な支持部分の耐震化

✔対象工事

  • 補助要件に記載のある1~5に係る防災改修工事

※既に防災対策改修を完了しているものを除く

✔補助金額

  • 補助対象工事に係る費用に23.0%を乗じた額(千円未満切捨て)

※1台につき218万5千円を限度とする

エレベーターの改修費用が500万円の場合

500万円×0.23=115万円(補助金額)

規模の大きいマンションでは、日常的にエレベーターの使用が必要になってきます。普段の生活の安全を確保する為にも、エレベーターの防災対策は適切に行うのが大事です。

エレベーター防災対策改修補助金の制度がある自治体では、制度を利用して入居者の方の日々の安全を守るのが可能になります。

マンション大規模修繕の補助金申請ステップ6つ

マンション大規模修繕の補助金を申請する際に、補助金申請のステップを理解しておくとスムーズに進めることができます。

補助金申請のステップは6つあります。

補助金申請ステップ6つ
  • ステップ1:業者に点検依頼し見積りを出してもらう
  • ステップ2:見積書を見て自治体の補助金制度を確認する
  • ステップ3:契約前に必要書類を用意し申請する
  • ステップ4:交付決定後に事業計画書通りに着工する
  • ステップ5:実績報告書など必要な書類を提出する
  • ステップ6:補助金額決定後に補助金が振り込まれる

例として神戸市のマンション劣化調査診断費補助金制度を、以上のステップに沿ってお伝えいたします。

ステップ1:業者に点検依頼し見積りを出してもらう

先ず初めに、業者に点検依頼をして、見積りを出してもらいましょう。

マンションの状態を確認してもらい見積りを出してもらわないと、対象になる補助金の申請ができません。また、申請したい補助金の対象になるよう具体的に見積りを依頼すると、業者も希望に沿って対応してくれるでしょう。

補助金対象になる為の見積り依頼方法
  • 耐震改修費用補助金を申請希望の場合=耐震改修した場合の見積りを出してもらう
  • 共用部のバリアフリー化工事補助金を申請希望の場合=マンション階段に手すりを設置した見積りを出してもらう
  • 省エネ対策等補助金を申請希望の場合=屋根塗装に高遮熱塗料で見積りしてもらう

補助金の申請をするには、業者の見積りが必要であると考慮いただきたいと思います。

ステップ2:見積書を見て自治体の補助金制度を確認する

自治体の補助金制度を確認する

業者に見積りを出してもらったら、所在する自治体の補助金制度を確認しましょう。前項でお伝えした補助金制度の種類で利用できる補助金を選んで確認するのが重要です。

補助金は国や地方自治体のホームページから調べることができます。自治体によって補助金の対象や補助金額などが異なるので注意が必要です。

神戸市のマンション劣化調査診断費補助金は、事前に調査項目等の相談が必要になります。

▼神戸市の劣化診断の調査項目▼

  1. 外壁・内壁・天井・床等の住宅本体に関する調査
  2. 屋上又は屋根・バルコニー・共用廊下等の防水に関する調査
  3. 給排水管及びその設備(高架水槽・受水槽等含む)に関する調査
  4. 電気・ガス・通信・消防・エレベーター・機械式駐車場等の設備に関する調査
  5. 手すり・扉・階段・配管などの鉄製品、金属製品、配線等に関する調査
  6. その他、補助を行うのが適切であると市長が認める調査

どのような劣化の調査診断なのかなど、先ずは電話で相談してください。また、管理組合の総会又は理事会で「劣化診断調査及び補助申請の決議」が必要になります。

期限を過ぎると申請できませんが、年度ごとに更新される場合もあります。次年度も同じ補助金制度がある可能性もあるので、確認するのをおすすめいたします。

ステップ3:契約前に必要書類を用意し申請する

工事契約前に補助金の申請をする

補助金を申請する為に必要な書類を用意して交付申請します。神戸市のマンション劣化調査診断費補助金を申請する際に必要な書類はこちらになります。

▼申請時の必要書類▼

  1. 補助金交付申請書(様式第1号)(外部リンク)
  2. 補助金の交付申請及び補助対象事業の実施に関する証書(様式第1号-2)(外部リンク)
  3. マンションの配置図
  4. 劣化診断調査の項目内容が把握できる書類の写し
  5. 見積書の写し
  6. 建築年月が確認できる書類の写し
  7. 委任状

申請後補助金の交付が決定したら、神戸市から補助金交付決定通知書が届きます。

補助金は申請しても必ず交付されるとは限りません。補助金交付決定通知書が届いたら、劣化診断調査の契約を業者と行ってください。

神戸市では交付決定前の事前契約が判明した場合は補助事業が取り消しになり、補助金の交付決定が無効になるので注意が必要です

ステップ4:交付決定後に事業計画書通りに着工する

交付決定後に計画書通りに着工する

補助金の交付が決定したら、契約をして事業計画書通りに着工しましょう。事業計画書通りに着工しないと、補助金額の決定に影響がある可能性があります。補助金額が減額されるなど不利にならないように、必ず計画書通りに工事を進めましょう。

神戸市のマンション劣化調査診断費補助金で診断調査が完了したら、業者への支払いは先ずは自身で支払う必要があります。神戸市の補助金に限らず、補助金は着工前に支払われるものではありません。

かかる費用は全額用意しておく必要があります。先ずは全額を自身で支払って後で補助される金額が返ってくると、お考えいただきたいと思います。

ステップ5:実績報告書など必要な書類を提出する

実務報告書など必要書類を提出する

工事が終了したら、実績報告書を提出して補助金の請求を行ってください。

実績報告書の他にも、補助金の種類や自治体によって提出が必要な書類があります。工事完了後の提出書類と補助金申請時に提出した書類と精査し、適切に工事が行われたかを審査します。補助金額を決定する上で大切な書類になるので、決められた書類は必ず提出しましょう。

神戸市のマンション劣化調査診断費補助金で提出が必要な書類はこちらになります。

▼神戸市の劣化診断調査後の提出書類▼

  1. 補助事業完了実績報告書(様式第7号)(外部リンク)
  2. 劣化調査診断に係る契約書の写し
  3. 領収書の写し
  4. 調査報告書の写し
  5. 補助金請求書(様式第9号)(外部リンク)

以上の書類の提出には期限があります。令和6年度の神戸市のマンション劣化調査診断費補助金の実績報告書の提出期限は、令和7年3月10日になります。

補助金の申請が年度末に近い場合、工事完了後から実績報告書の提出期限まで考慮して工事を進める必要があります。

ステップ6:補助金額確定後に補助金が振り込まれる

補助金額決定後に振り込まれる

補助金額が確定したら、指定口座に補助金が振り込まれます。

神戸市のマンション劣化調査診断費補助金要綱には、速やかに補助金を交付するものとすると記載されています。神戸市は振込日の連絡はしていないので、振込日を知ることはできないと考慮いただきたいと思います。

補助金の種類や自治体によって、補助金の振込目安を記載してくれている場合もあります。補助金の振り込みが遅く心配な場合は、自治体に確認してみてください。

補助金を利用する際の注意点

補助金を利用すると大規模修繕の費用を安くできる利点があります。しかし、補助金を利用する際に知っておきたい注意点があります。

補助金の利用の注意点
  • 申請しても審査通過するとは限らない
  • 審査通過しても工事完了後の後払い
  • 受けられる補助金は全て同時に申請する

補助金を利用する際は、以上の注意点を理解しておく必要があります。

申請しても審査通過するとは限らない

申請しても審査通過するとは限らない

補助金は申請しても審査が通過するとは限りません。目的や要件などの条件を満たした上で、審査に通過した場合のみ補助金が給付されます。

補助金の審査が通る為のポイントがこちらになります。

補助金審査通過のポイント
  • 目的に合った補助金を選ぶ
  • 提出書類に不備や誤りがないか確認する
  • 審査項目がクリアしているか確認する

どの補助金でも提出書類が多く、正確で詳細な情報の記載を求められます。不透明な申請書では審査する側も補助金の必要性の判断が難しく、補助金の審査通過も期待できません。

補助金は受け取れる前提で予算を組んでおくと、審査が通らなくて大規模修繕を行えない事態になる可能性があります。補助金を頼りにし過ぎないで、大規模修繕の予算を組むのが重要です。

審査通過しても工事完了後の後払い

審査通過しても工事完了後の後払い

補助金は審査が通過し交付決定しても、直ぐにお金を受け取れるわけではありません。

補助金の交付が決定しても、工事が完了し実績報告書などを提出してからの後払いになります。実際に工事の費用を支払う際には、まだ手元に補助金のお金はありません。

補助金のお金を受け取れるのは、自分で全ての費用を支払ってから後で振り込まれると認識するのが大事です。先ずは全額自分で支払う必要があるので、補助金を受け取れるまでの資金繰り計画を立てることが重要になります。

受けられる補助金は全て同時に申請する

受けられる補助金は全て同時申請

マンション大規模修繕の際に、受けられる補助金は全て同時に申請しましょう。

同じ事業でも別の補助金を併用して同時に申請するのは可能になります。

▼補助金同時申請が可能な事例▼

マンション階段に手すりを設置した場合の共用部のバリアフリー化工事補助金と高遮熱塗料を使用して屋根塗装をした場合の省エネ対策等補助金の同時申請

以上のように、同じマンション大規模修繕でも別の補助金になるので、同時に申請するのが可能です。

また、過去に受給のある補助金の場合は再度申請できなかったり、何年以内は申請不可能などの場合があります。自治体の補助金によって異なりますので、公募要項を必ず確認しましょう。

補助金以外で大規模修繕を安くする方法

補助金を当てにしていて審査通過しなかった場合、お金の都合がつかず大規模修繕が難しくなるかもしれません。補助金以外で大規模修繕を安くする方法を知っておくと、計画通り大規模修繕を行うのが可能になります。

補助金以外で大規模修繕を安くする方法は、業者へ見積り依頼する前に理解しておくのが重要になってきます。それでは、詳しくご紹介いたします。

管理会社でなく塗装業者の依頼する

管理会社に依頼すると中間マージンか必要

補助金以外で大規模修繕を安くするには、管理会社でなく塗装業者に依頼する方がお得でおすすめです。

管理会社に大規模修繕の依頼をすると、下請けの塗装業者が施工するので中間マージンが必要になります。中間マージンが発生すると実際の修繕に上乗せした費用が必要になり、修繕費用のトータル金額が高くなってしまいます。

しかも、本来なら修繕できる費用にもかかわらず、中間マージンの上乗せで費用が足りなくなる場合も考えられます。希望する修繕が施工できなくなり、施工品質の低い仕上がりになる可能性もあるのです。

自社施工は中間マージンがかからない

自社施工の塗装業者に直接依頼すると、中間マージンは発生しません。間に業者を挟まないだけで、約10~20%もお安く大規模修繕を施工できます。

自社施工の塗装業者に依頼して、本来必要ない中間マージンを支払わず修繕をする方がお得と感じていただけると思います。管理会社に依頼するより安く品質よく施工できるので、管理会社ではなく直接塗装業者に依頼するのをおすすめいたします。

相見積もりを取る

相見積もり比較(A社・B社・C社)

補助金以外で大規模修繕を安くするには、相見積もりを取ることが大切です。

1社だけの見積りだと適正な価格か判断するのが難しく、現状の相場を知ことができません。3社ほどから相見積りを取って比較すると良いでしょう。

上記のように、C社だけが屋根塗装が必要と提案した場合は、C社は不要な修繕を提案したと判断できるかもしれません。

また、見積書が詳細に記載されていない場合は、価格や工事内容に信頼性が持てません。

良い見積書と悪い見積書の比較

上記のように色枠を比較すると、明らかに悪い見積書の方が不親切で分かりにくい見積書と言えます。

工事の細かな価格や内容が分からないので、適正価格で見積もられたのか判断できません。高く請求する為に、細かな記載が省略されていると疑ってしまいます。

見積りの段階で大規模修繕を依頼すべき業者なのかを見極める為に、相見積もりを取って比較するのが重要になります。

コンサルは入れずに塗装業者に依頼する

コンサルは入れずに塗装業者に依頼する

補助金以外で大規模修繕を安くするには、コンサルを入れずに塗装業者に依頼するのをおすすめいたします。

コンサルを入れると、施工業者との打ち合わせや竣工検査にも付き添ってくれ心強いかもしれません。しかし、コンサルを入れると費用が高くなってしまい、マンション大規模修繕におけるトータル費用が高くなってしまいます。

南大阪ペイントセンターでは、マンション大規模修繕のプロがお客様がご納得いただけるまで何度もご相談させていただきます。マンション大規模修繕の費用のお悩みから工事のお悩み全てにおいて、ご相談をお受けいたしております。

コンサルを入れなくても安心して施工ができるよう、南大阪ペイントセンターがお手伝いさせていただきます。

まとめ

マンション大規模修繕の補助金の種類は主に6つあります。

マンション大規模修繕の補助金の種類6つ
  • アスベスト除去等事業補助金
  • 劣化調査診断費補助金
  • 耐震改修費用補助金
  • 共用部のバリアフリー化工事補助金
  • 省エネ対策等補助金
  • エレベーター防災対策改修補助金

マンション大規模修繕で補助金の申請をスムーズに進めるには、補助金申請ステップを知っておくと便利です。

補助金申請ステップ6つ
  • ステップ1:業者に点検依頼し見積りを出してもらう
  • ステップ2:見積書を見て自治体の補助金制度を確認する
  • ステップ3:契約前に必要書類を用意して申請する
  • ステップ3:交付決定後に事業計画書通りに着工する
  • ステップ4:実績報告書など必要な書類を提出する
  • ステップ5:補助金額確定後に補助金が振り込まれる

補助金は、申請したからと言って必ず審査が通過するものではありません。審査が通ったとしても振り込みは後払いで、費用は自身で前払いしなければなりません。

その為、補助金以外で大規模修繕を安くする方法を知っておくと、計画通り大規模修繕工事を進めやすくなるでしょう。

南大阪ペイントセンターでは、マンションの大規模修繕を多数ご依頼いただいております。ご相談だけでもお受けいたしておりますので、ぜひ一度お問い合わせください。

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