今すぐできる雨漏り応急処置方法と絶対にやってはいけないことまとめ

今すぐできる雨漏り応急処置方法と絶対にやってはいけないことまとめ

突然の大雨のときに天井から「ぽたっぽたっ」と水滴が落ちてきたら多くの人が慌ててしまうのではないでしょうか?

雨漏りは放置すればするほど被害が広がり天井や壁のシミだけではなく、カビの発生や腐食、電気配線への影響といった二次被害にまでつながる恐れがあります。

しかし、雨漏りが発生したその瞬間にすぐに修理業者が駆けつけてくれるとは限りません。休日や夜間、大雨が降り続いているタイミングでは応急処置をして被害を最小限に抑えることが大切です。

そこでこちらの記事では、
・今すぐできる雨漏り応急処置方法
・業者がくるまでにできる範囲でしておきたい応急処置
・雨漏りの応急処置で絶対にやってはいけないこと
・雨漏りの応急処置後に必ずやるべきこと

をわかりやすくまとめました。ぜひご覧ください。

雨漏り診断

監修者情報
監修者 榎本悟

榎本悟

一級塗装技能士・外装劣化診断士
1998年に「南大阪ペイントセンター」を創業し、住宅塗装の専門家として20年以上の経験を持つ。外壁診断や雨漏り診断の豊富な知識を活かし、耐久性と美観を両立させた高品質な施工を提供。さらに、窯業サイディング塗替診断士や雨漏り診断アドバイザーの資格も取得し、住宅の外装全般に関する幅広いアドバイスを行っている。


監修者 橋本卓哉

橋本卓哉

石綿作業主任者・建築物石綿含有建材調査者

学生時代に塗装業に携わり、大学卒業まで職人として経験を積む。卒業後は外装リフォームの営業・現場管理に従事し、これまでに1,000棟以上の施工を担当。豊富な知識と現場経験を活かして外装診断・施工に取り組んでいる。

今すぐできる雨漏りの応急処置方法

突然の雨漏りは誰しも慌ててしまうものです。しかし被害を最小限に抑えるためには「応急処置」と「速やかに業者に連絡」することが大切です。

ここではご家庭ですぐにできる応急的な対応を2つのステップでご紹介します。

ステップ1.雨水を受け止める

まずは室内に入ってきた雨水が広がらないようにすることが最優先です。

■バケツやタオルで雨水を受け止める

雨漏り応急処理 バケツやタオルで雨水を受け止める

雨漏りが始まったらまず一番に行うべきなのが「水を受け止める」ことです。天井から滴る雨水をそのままにしておくと床材や畳が濡れて傷んだり、階下にまで水が染みこんでしまう危険があります。

そのため、バケツや洗面器などの容器を雨水が落ちてくる真下に置きましょう。バケツの中にタオルを敷いておくと水滴音も軽減されますし水が吸収されやすくなるので尚良しですよ!

■床や家具をビニールシートや新聞紙で保護する

雨水は真下に落ちるだけでなく跳ね返ったりじわじわと広がったりします。そのためバケツだけでは防ぎきれない場合があります。

そこで役立つのがビニールシートや新聞紙です。バケツ周辺の床に新聞紙を広げておけば、水が飛び散っても吸収してくれます。

家具が濡れてしまうとカビやシミの原因になりますので大切な家具の上にはビニールシートをかけて保護するのがおすすめです。

雨漏り応急処置 床や家具をビニールシートや新聞紙で保護する

特に木製家具や布張りソファーは一度濡れるとダメージが大きいため早めの対処が肝心です。

■おむつやペットシートで雨水を吸収する

雨漏り応急 おむつやペットシートで雨水を吸収する

バケツも新聞紙も足りない…そんなときに意外と役に立つのが紙おむつやペット用のトイレシートです。

これらは吸収力がとても高く少量の雨漏りなら効率よく吸収してくれます。

天井からの水滴が落ちる場所に直接置いたり、家具の隙間に敷きこんだりすれば被害の拡大を防ぐことができます。

雨漏り応急 おむつやペットシートで雨水を吸収する

小さなお子様や高齢者がいらっしゃるご家庭なら常備しているケースが多いので非常時の即戦力アイテムとして覚えておくと安心ですよ!

★ステップ1で大切なのは「被害を広げないこと」です。一時的な処置であっても後の修理が格段にしやすくなります。

ステップ2.業者に連絡をする

応急処置で一時的に被害を食い止めたら、できるだけ早く専門業者に連絡しましょう。

■業者への伝え方ポイント

連絡の際は「雨漏りがどの部屋で発生しているか」「どのくらいの範囲」「いつからか雨漏りが発生しているか」を伝えるとスムーズです。

スマホで写真を撮っておくと業者も状況を把握しやすくなります。

■早めの依頼が重要

雨漏りは放置すると、天井材や壁材の劣化、さらにはカビや腐食の発生に繋がります。小さな雨漏りでも早急に業者に連絡して根本的な修理を必ず依頼しましょう。

2.自分でできることは限界があることを知っておこう

雨漏りの応急処置は被害を最小限に抑えることに有効ですが、素人判断で無理をするとかえって被害が拡大することがあります。特に屋根の上に登ったり濡れた天井裏に入り込むのは危険です。

・素人判断は危険
・屋根に無理に登るのは危険
・できることと任せることをわける

「無理をせず、安全第一で」 を心がけることが、被害を広げない最大のポイントです。

3.業者がくるまでにできる範囲でしておきたい応急処置

応急処置には限界がありますし、無理をすると危険や被害拡大につながることもあります。基本的には業者に任せるのが安心ですが、「できる範囲で」「安全に行えること」だけを試してみるのは1つの方法です。

ここではその具体例をご紹介します。

3-1.防水テープで雨の侵入経路を遮断する

雨漏り応急処置 防水テープで雨の侵入経路を遮断する

雨漏りの水が「壁際の隙間」「窓枠の周り」などから侵入している場合は防水テープを使って応急的に水の流入を防ぐ方法もあります。

市販されている防水テープは粘着力と防水性が高いため、雨水の侵入を一時的に塞ぐことができます。

ただし、防水テープはあくまでも「応急処置」であり長時間貼りっぱなしにすると剥がれにくくなったり、逆に雨水が他の場所から侵入する原因になったりします。

そのため「業者がくるまでの一時しのぎ」として使うようにしましょう。

3-2.濡れた断熱材や天井裏の応急乾燥

雨漏り応急処置 濡れた断熱材や天井裏の応急乾燥

雨漏りが続くと天井裏にある断熱材や下地木材が水分を含んでしまいます。これを放置するとカビの発生や木材の腐食を招き、リフォームが必要になるほど被害が拡大することも…。

応急的にできることとしては、濡れた部分に扇風機やサーキュレーターを当てて風を送り、乾燥を促す方法があります。また、除湿器を併用すれば乾きが早くなります。

ただし天井裏に入るのは危険ですので無理せず手の届く範囲で行い、基本的にはプロにお任せしましょう。

3-3.防水シートやブルーシートで覆う

雨漏り応急処置 防水シートやブルーシートで覆う

屋外で最も効率的かつ一般的な応急処置が「ブルーシートで屋根や外壁を覆う」ことです。

雨漏りは屋根の割れやズレ・破損などから入り込むケースが多く、そこを直接覆って雨水を防ぐことが重要です。

■ブルーシートのポイント
・シートはできるだけ大きめを用意する(小さいと隙間から水が入る)
・強風で飛ばされないようにロープや重し(砂袋や瓦、ブロックなど)で固定する
・雨が弱まったタイミングで作業する

ただし屋根に登るのはとても危険です。滑落事故が毎年起きているので屋根に上がるのは基本的に業者に任せましょう。自分で行う場合は安全に手の届く範囲で行うなろリスクが少ない条件で行うのが前提です。

3-4.防水テープやコーキング材を使う

屋根や外壁のひび割れ、窓周りのシーリング劣化など小さな隙間からの雨漏りには「防水テープ」や「コーキング材」での応急処置が有効です。

■防水テープの特徴
・貼るだけで即座に防水効果を発揮
・サッシの隙間や雨樋のつなぎ目に使いやすい
・雨の中でも施工しやすい

■コーキング材の特徴

雨漏り応急処置 防水テープやコーキング材を使う・ひび割れや隙間を埋めて防水性を高める・ホームセンターで購入可能
・乾くまで時間がかかるため、雨がやんでから使うのがおすすめ

ただし、これらはあくまでも応急用です。本格的に雨漏りを直すには、劣化した屋根材や外壁材を補修・交換する必要があります。

3-5.雨樋や排水口の詰まりを取り除く

意外と見落とされがちなのが雨樋や排水口まわりの詰まりです。

落ち葉やゴミがたまって水が流れなくなると雨水が溢れて外壁に流れ込み雨漏りの原因になることがあります。

応急処置としては、手袋をしてゴミを取り除いたり、ホースで水を流して詰まりを解消したりします。特に庭に大きな木がある家や、近くに林がある家では落ち葉が詰まりやすいので注意が必要です。

 

雨漏り応急処置 雨樋や排水口の詰まりを取り除く

※赤枠で囲んでいる箇所に土や葉っぱ、ゴミなどが詰まっていることがわかります。

4.雨漏りの応急処置で絶対にやってはいけないこと

雨漏りが起きると「なんとかしなきゃ!」と焦ってしまいがちです。

しかし誤った方法で応急処置をしてしまうとかえって被害を広げたり大きな事故につながることがあります。ここでは絶対に避けるべき行動を確認しておきましょう。

4-1.一人で無理に屋根に登る

屋根は雨で濡れていると非常に滑りやすくちょっとした油断で転落事故が起こります。特に2階建て以上のお住まいでは大けがや命に係わる危険があります。

「ブルーシートをかけたい」「ひび割れを見たい」と思っても無理に屋根に登るにはやめましょう。どうしても行う場合でも必ず複数人で作業し命綱や滑り止め靴などの安全対策をとる必要があります。

4-2.素人判断で屋根材を剥がす

雨漏りの原因を確かめようとして「瓦をずらす」「スレートを外す」といった行為をするとかえって屋根材を葉損させてしまう危険があります。

さらに屋根材を外した部分から新たに雨水が侵入し、被害を拡大させてしまうことも…。

専門知識がない状態で屋根を触るのはリスクが大きい為、調査や修理は必ずプロに任せましょう。

4-3.むやみに釘を打つ

雨漏りの応急処置でむやみに釘を打ってはいけない

「ここから水が入っているに違いない!」と自己判断で釘を打ち込むのは危険です。釘を打つことで新たな穴をあけてしまい雨漏りがさらに悪化するケースもあります。

また、電気配線や下地材を傷つける恐れもあるため絶対にしてはいけません。

4-4.雨漏り特定箇所を把握せず応急処置をする

雨漏りは「水が落ちてきた場所=侵入口」とは限りません。天井裏や壁の内部を伝って別の場所から落ちてくることが多いため、見える部分だけをふさいでも根本的な解決にはなりません。

「とりあえずテープを貼っておけば安心」と思ってしまいがちですが、原因を突き止めずに対処すると水の流れが変わって他の場所に被害が広がることもあります。

4-5.応急処置をしたまま放置する

一時的な応急処置で被害が抑えられたとしても、そのまま放置すると再び雨漏りが起きたり、内部でカビや腐食が進行してしまいます。

特に断熱材や木材は一度水分を含むと乾きにくく、時間がたってからシミや異臭が発生することも少なくありません。

応急処置はあくまでも「時間を稼ぐための行動」です。必ず業者に連絡し早めに根本的な修理を依頼しましょう。

5.雨漏りの応急処置後に必ずやるべきこと

応急処置で一時的に雨漏りを抑えることができても、それで終わりにしてはいけません。

被害を最小限に食い止めるためには応急処置のあとにどう動くかがとても重要です。

ここでは必ずやっておきたい3つの行動を解説します。

5-1.被害箇所の写真を撮る(保険申請用)

雨漏りの応急処置後は被害箇所の写真を撮る(保険申請用)

雨漏りが発生したら、まずは写真で記録を残しておきましょう。

・天井にできたシミ
・水滴が落ちている様子
・雨水を受けているバケツや濡れた家具
・屋外の破損個所(ブルーシートなどで覆う前に撮る)

これらをスマホで撮影しておけば、修理業者に状況を正確に伝えられるだけでなく火災保険の申請にも使えます。写真は「被害の全体像」と「細部のアップ」の両方を撮影しておくと安心です。

5-2.早めに業者に連絡をする

冒頭でもお話させていただきましたが、時間がたてば被害が広がり修理費用が高額になってしまうこともあります。そのためできるだけ早く雨漏り修理の専門業者に連絡することが大切です。

■業者に伝えるとよい情報
・雨漏りが発生した日時
・被害のある部屋や場所
・雨漏りの量(ポタポタ程度かバケツにたまるレベルか)
・写真や動画の記録

これらを整理して伝えることで、業者が現地調査や修理の計画を立てやすくなります。

5-3.火災保険の適用可否の確認

実は、雨漏りの修理費用は火災保険でカバーできる場合があります。

例えば、台風・豪雨・雪害などの自然災害が原因の場合は、「風災・水災補償」が適用されるケースがあります。

火災保険の証券を確認し保証内容に「風災・水災」が含まれているかチェックしてみましょう。保険会社に連絡すれば申請方法や必要書類について案内してくれます。

6.まとめ

雨漏りは放置すると建物や家具に被害を与えます。対処の方法はいたってシンプルです!

1.雨水を受け止める
バケツやタオルで水を受け家具や床を守る

2.業者に連絡する
自分で無理に修理せず速やかに業者に連絡

3.応急処置で被害を最低限に

応急処理はあくまでも一時的な対応です。落ち着いて対策し早めに専門業者に修理を依頼しましょう!

南大阪ペイントセンターでも雨漏り修理を行っております。何かお困りごとなどございましたらお気軽にご相談くださいね!

参考記事:南大阪ペイントセンターのこだわり無料雨漏り診断

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監修者 榎本悟

榎本悟

一級塗装技能士・外装劣化診断士
1998年に「南大阪ペイントセンター」を創業し、住宅塗装の専門家として20年以上の経験を持つ。外壁診断や雨漏り診断の豊富な知識を活かし、耐久性と美観を両立させた高品質な施工を提供。さらに、窯業サイディング塗替診断士や雨漏り診断アドバイザーの資格も取得し、住宅の外装全般に関する幅広いアドバイスを行っている。


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橋本卓哉

石綿作業主任者・建築物石綿含有建材調査者

学生時代に塗装業に携わり、大学卒業まで職人として経験を積む。卒業後は外装リフォームの営業・現場管理に従事し、これまでに1,000棟以上の施工を担当。豊富な知識と現場経験を活かして外装診断・施工に取り組んでいる。

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