このサイトをご覧になられている方の中には、「外壁塗装の見積もりを依頼したらドローン点検を提案された方」や、そもそもの「ドローン点検の必要性」について疑問を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
こちらの記事ではそんな「外壁塗装のドローン点検」について特徴や費用、メリット・デメリット、弊社が実際にドローン点検を導入してみて感じた事などドローン点検について詳しく解説していきたいと思います!

榎本悟
一級塗装技能士・外装劣化診断士
1998年に「南大阪ペイントセンター」を創業し、住宅塗装の専門家として20年以上の経験を持つ。外壁診断や雨漏り診断の豊富な知識を活かし、耐久性と美観を両立させた高品質な施工を提供。さらに、窯業サイディング塗替診断士や雨漏り診断アドバイザーの資格も取得し、住宅の外装全般に関する幅広いアドバイスを行っている。

橋本卓哉
雨漏り診断士
学生時代に塗装業に携わり、大学卒業まで職人として経験を積む。卒業後は外装リフォームの営業・現場管理に従事し、これまでに1,000棟以上の施工を担当。豊富な知識と現場経験を活かして外装診断・施工に取り組んでいる。
1.外壁塗装におけるドローン点検とは
1-1.ドローンってなに?ドローンの特徴
1-2.目視で確認できない外壁の劣化を知るためにドローン点検を行う
1-3.ドローン点検の有無による違い
1-4.ドローン点検の費用は無料~3万円程度
1-5.ドローン点検の有無によって優劣が決まることはない
2.外壁塗装にドローン点検をするメリット5つ
2-1.目視で点検しにくい場所や危険な場所も簡単に点検できる
2-2.労力や時間を軽減することができる
2-3.外壁や屋根を傷つけるリスクが少ない
2-4.安全に点検ができる
2-5.お客様とご一緒にリアルタイムで点検できる(嘘がつけない)
3.外壁塗装にドローン点検をするデメリット3つ
3-1.飛行制限がかかる場合がある
3-2.激しい雨や風の時は点検不可(墜落の可能性がある)
3-3.実際に触って確認することができない
4.【結論】ドローン点検はしたほうがいい
5.弊社が使用するドローンの特徴
5-1.実際のドローン点検の事例
6.まとめ
外壁塗装におけるドローン点検とは
1-1.ドローンってなに?ドローンの特徴
ドローンとは無人で遠隔操作でき自動操縦が可能な飛行機器のことです。航空法第2条22項によると「無人であり、遠隔操作または自動操縦で飛行できる200g以上の重量の機体」がドローンと定義されます。
近年ビジネスでの使用はもちろん、2025年大阪万博ではドローンショーも開催されていますよね!ニュースでご覧になられた方や実際に目にされた方も多いのではないでしょうか?
塗装業界では近年、このドローンを使って空撮点検を行っております。
1-2.目視で確認できない外壁の劣化を知るためにドローン点検を行う
では、なんのためにドローン点検を実施しているのかと言いますと「外壁の劣化状況を正しく詳細に知るため」にドローン点検を行っています。
外壁塗装を行う前に外壁の劣化状況を把握しておかなければいけません。どの部分をどのように補修していくのか・本当にこの部分の補修や塗装は必要なのか…外壁の状態を知っておかなければ正しい見積もりを取ることができません。
ごくまれに、いきなり業者がやってきて「お宅の外壁の劣化が進んでいます。外壁塗装をしなければ危険ですよ!」「雨漏りしますよ!」など外壁の状態を地上から眺めただけで不安を煽るケースがあります。
雨漏りや劣化の状況はしっかりと事前に確認をする必要があります。そのような時に活用できるのがドローン点検です!
こちらはドローンで撮影した外壁のひび割れです。地上からはひび割れの深さや幅などを詳しく見る事はできません。
また、空から全体を点検することで屋根の状態、さらには家の構造や形などを確認することもできます。
1-3.ドローン点検の有無による違い
ではドローンを” 使った ”場合の点検と” 使わなかった ”場合の点検はどのような違いがあるのでしょうか?
ドローンを使わなかった場合、目視で確認できない高所の外壁は直接職人が屋根に登って点検する必要があります。そのためどうしても屋根を傷つけてしまうリスクがあります。
それに反し、ドローンは直接触れることがないため傷つけてしまうリスクはありません。
また、いきなり家にやってきて「屋根に登って外壁の状態を確認する必要があります!」「すぐに点検しないと!」などと急かされたので、業者を屋根に上げて確認させたところ、屋根を壊された上、その写真を見せられ修理費用を請求された。といった点検商法の被害に遭ったケースもあります。
これらのリスクを避け質の高い点検を行うために、最近ではドローンを使って直接屋根に登らない点検が普及してきています。
ドローンを使った点検 | ドローンを使わなかった点検 |
屋根の上に登る必要がない | 屋根の上に登る必要あり |
屋根を傷つけるリスクなし | 屋根を傷つけるリスクあり |
短時間でできる | 時間がかかる |
職人の安全が確保できる | 職人が落下する危険性あり |
お客様と一緒に確認できる | 一緒に確認できない |
ドローンを使った点検のメリットデメリットについて詳しくは2章・3章にてお話させていただきます。
1-4.ドローン点検の費用は無料~3万円程度
ドローン点検にかかる費用相場は無料~3万円と大きく差がひらきます。
実際はその後の契約の有無に関わらず、ドローン点検を含めた外壁調査を無料で実施している業者が多いです。
ですがドローン専門店にて個人的にドローンをとばして外壁の状態を点検する場合や、赤外線機能など高機能ドローンで点検を行う場合は、一戸建てで3万円、マンションや集合住宅などで5万円、ビルや商業施設で10万円程度かかることがあります。(飛ばす時間によっても変動します)
悪徳業者の中には点検の際にドローンを使用したからといった理由で高額費用を見積もりの中に入れ込む場合もあります。あまりに高額な費用の場合詐欺なども考えられますので注意しましょう。
1-5.ドローン点検の有無によって優劣が決まることはない
外壁点検にドローンを使用しない業者ももちろん存在します。
ドローン点検を実施していない業者では実際に梯子をつかって登り、目視で外壁を点検します。赤外線カメラを使ってひび割れや損傷を撮影し、解析する点検方法もあります。
また、専用の道具を使い直接外壁を叩き劣化や損傷の状態を調べる打診点検も行います。※この打診点検は、建築基準法第12条で全ての業者に義務付けられているためドローン点検を実施している業者でも行います。
ドローンを使った点検もドローンを使わない点検も一長一短、それぞれメリットデメリットはあるためどちらが優れているのかは容易に比較することができません。
2.外壁塗装にドローン点検をするメリット5つ
では、外壁塗装にドローン点検を行うメリットとは何なのでしょうか?5つにわけてお話していきたいと思います。
2-1.目視で点検しにくい場所や危険な場所も簡単に点検できる
1階部分の外壁でしたら目視で確認することはできます。しかし2階や3階など危険を伴う高所ではなかなか目視で確認することが困難です。
また、屋根のすぐ下など目視では確認しにくい箇所もドローンでしたら簡単に点検することが可能です。
このように地上からタブレットやスマホを使って安全に外壁の状態を点検することができます。
2-2.労力や時間を軽減することができる
従来の外壁点検では、梯子や足場を用いて実際に屋根に登って外壁の状態を確認していました。
この場合、時間も労力も要しました。お客様自身にも自転車や植木鉢など荷物をどかしていただいたり…何かとお手を煩わせてしまうことが多かったのです。
しかしドローンを使った点検では10分~30分程度で外壁の状態を点検することができます。
2-3.外壁や屋根を傷つけるリスクが少ない
従来の点検では足場や梯子をかけて実際に屋根に登って行っておりました。細心の注意を払っておりますが、劣化した屋根や外壁は脆く傷つきやすく、点検の際に傷つけてしまうリスクがあります。
ですがドローンを使った点検の場合、実際に屋根や外壁に触れることなく点検することが可能なため傷つけるリスクがないメリットがあります。
2-4.安全に点検ができる
直接登って点検をしないので、落下や怪我などの危険性がない点もメリットといえます。
ドローンの落下が心配…。といったお声もいただきますが、最近のドローンは自動操縦機能や感知機能なども備わっておりますので人為的なミスで落下することはほとんどありません。
2-5.お客様とご一緒にリアルタイムで点検できる(嘘がつけない)
ドローン点検はお客様とご一緒にリアルタイムで点検できるメリットがあります。そのため、本当は存在しないひび割れや損傷があるといった嘘をつくことができず、透明性のある点検ができます。
さらに、リアルタイムでご一緒に確認することができるので画面を見ながら外壁の状態を説明しやすいといったメリットもあります。
3.外壁塗装にドローン点検をするデメリット3つ
反対にドローン点検でのデメリットもございます。3つにわけてお話をしていきたいと思います。
3-1.飛行制限がかかる場合がある
航空法で「空港などの上空空域」「緊急用務空域」「150m以上の高さの空域」「人口集中地域の上空」「重要施設の敷地内や上空」ではドローンの飛行を禁止しています。
これらに該当する地域ではドローンを使用できない場合があります。
3-2.激しい雨や風の時は点検不可(墜落の可能性がある)
雨や風が強い(風速10m以上)など悪天候の際はドローンを使用できません。落下の可能性や、精密機器であるため故障の可能性があるためです。
※弊社の経験上風速10mまでの強風でしたら問題なく飛行することはできました。台風の時は飛ばせませんでした(^^;
3-3.実際に触って確認することができない
ドローン点検では実際に触って確認することができません。まれにドローンでは綺麗に見えていたけれど、実際は損傷していたなどのケースもあります。
4.【結論】ドローン点検はしたほうがいい
【結論】ドローンを取り入れることで安全・迅速・透明性のある点検を行えることでしょう。よって、弊社の考えといたしましては、外壁塗装にドローン点検を取り入れた方がいいと結論付けます。
今後、AIやITの発展により今まで以上に精度が向上したドローンも登場することでしょう!
5.弊社が使用するドローンの特徴
こちらは実際に弊社が使用しているドローンの特徴です。非常に小型で誰にでも軽く扱いやすい優れものです!
※ドローンで上空から確認した様子
メーカー | DJI製 |
大きさ | 折りたたむと手のひらサイズになる |
重量 | 約1kg |
カメラ | 1200万画素(ズームも可)静止画〇動画〇 |
飛行時間 | 20分/1バッテリー(常に3つ持参) |
操作方法 | 専用コントローラーにてスマホ(iPhoneXR)に繋いで操作 |
GPS機能 | 有り |
5-1.実際のドローン点検の事例
1.富田林市築25年の一戸建て
こちらのお宅は富田林市の築28年のお宅です。以前親御様が弊社にて外壁塗装をさせていただいており、親御様からのご紹介でドローン点検をさせていただきました。
早速調査に伺う日程を打合せし、ドローン点検も含めて外壁の状態を調査しました。
※ドローンを使って上空から撮影した様子
その結果、外壁であるモルタルには複数のひび割れが見られるため、ひび割れ補修とともに再塗装が必要な状態と診断いたしました。
詳しくはこちらの記事をご参考にご覧ください
富田林市でモルタル外壁のひび割れにお困りの築28年の戸建ての調査
2.堺市美原区の築16年の一戸建て
こちらのお宅は堺市美原区の築16年のお宅です。外壁の色褪せやひび割れを気にされており、同時期に建てたご近隣が外壁塗装を始められたことがきっかけでドローン点検を実施されました。
※ドローンを使って上空から撮影した様子
ドローンを使用し建物全体の点検をしたところ、外壁全体の退色や目地やサッシ廻りに施工されたコーキングがひび割れが見られました。
詳しくはこちらの記事をご参考にご覧ください
堺市美原区にて築16年のセラミック仕上げのALC外壁の現地調査
3.奈良県香芝市の築28年の三井ホームの一戸建て
こちらのお宅は奈良県香芝市にある築28年の三井ホームのお宅です。
弊社にて施工させていただきましたマンションのオーナー様宅でその際の営業担当の対応が決めてとなりドローン点検にて見積もりを取らせていただきました。
※ドローンを使って上空から撮影した様子
ドローンによる点検の結果、コーキングの亀裂やサッシ周りのコーキングの劣化などが見られました。
詳しくはこちらの記事をご参考にご覧ください
香芝市でハウスメーカー施工住宅の外壁調査とお見積もりを実施
6.まとめ
いかがでしたでしょうか。
ドローンは安全に迅速に外壁の状態を点検することができる便利な機器です。そのため近年ニーズが高まってきている点検方法であることがお分かりいただけたのではないでしょうか?
南大阪ペイントセンターではドローン点検を無料で実施しております。外壁の状態が気になる方や外壁塗装をご検討されている方はぜひお気軽にご相談くださいね!