外壁塗装にシーラーが必要な理由や豆知識・他下塗り材と比較等徹底解説

外壁塗装にシーラーが必要な理由や豆知識・他下塗り材と比較等徹底解説

外壁塗装で使用される「シーラー」。

見積書を見て初めて知ったという方も多いかもしれません。

シーラーとは、外壁塗装で必要な下塗り塗料の一種です。外壁塗装でのシーラーの役割4つをご紹介いたします。下塗り塗料にはシーラー以外の塗料もあり、外壁材に応じて適した下塗り塗料を使用する必要があります。

当コラムでご紹介する内容
  • 外壁塗装においてシーラーは必要です!
  • 外壁塗装で使用するシーラーの豆知識
  • 外壁塗装でのシーラーの役割4つ
  • 機能別!代表的なシーラーをご紹介
  • 外壁塗装でシーラー以外の下塗り塗料
  • 外壁塗装で下塗り塗料の選定は塗装業者にお任せ!

外壁塗装のシーラーについて詳しくご説明し、皆様の塗装のご不安を解消できればと思います。

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監修者情報
監修者 榎本悟

榎本悟

一級塗装技能士・外装劣化診断士
1998年に「南大阪ペイントセンター」を創業し、住宅塗装の専門家として20年以上の経験を持つ。外壁診断や雨漏り診断の豊富な知識を活かし、耐久性と美観を両立させた高品質な施工を提供。さらに、窯業サイディング塗替診断士や雨漏り診断アドバイザーの資格も取得し、住宅の外装全般に関する幅広いアドバイスを行っている。


監修者 橋本卓哉

橋本卓哉

石綿作業主任者・建築物石綿含有建材調査者

学生時代に塗装業に携わり、大学卒業まで職人として経験を積む。卒業後は外装リフォームの営業・現場管理に従事し、これまでに1,000棟以上の施工を担当。豊富な知識と現場経験を活かして外装診断・施工に取り組んでいる。

1.シーラーとは下塗り塗料のこと!

シーラーとは下塗り塗料 

シーラーとは、外壁塗装で使用する下塗り塗料になります。

外壁塗装で塗料を塗布する際、基本的には下塗り→中塗り→上塗りの3回塗りになります。その一番初めに塗る下塗り塗料に、シーラーを使用します。

シーラーは、中塗り・上塗り塗料との密着性を強くする目的で使用します。

下塗り塗料を塗布する前に、ひび割れ補修やケレン作業などの下地処理を適切に行う必要があります。適切なシーラーを使用しても、下地処理を怠るとシーラーの役割を活かすことができなくなります。

下塗り塗料は中塗り・上塗り塗料にない役割を補うことで、その後の作業をサポートする重要な役割を果たしています。

外壁塗装においてシーラーは必要になります。

シーラーを塗布しないと、塗膜がベラベラと剥がれてきてしまいます。

実際にシーラーを塗布しないで、剥がれてしまったケースがこちらになります。

▼シーラーを塗布しないで剥がれた実例▼

シーラーを塗布しないで剥がれが発生したケース①

シーラーを塗布しないで剥がれが発生したケース②

以上のようにシーラーを塗布しないと、早期の施工不良が発生してしまうのです。外壁塗装ではシーラーは必要だとお考えいただきたいと思います。

2.シーラーの4つの必要性

外壁塗装でシーラーを使用する目的として、シーラーには4つの役割があります。

▼塗塗装のシーラーの役割4つ▼

  • 外壁の劣化を補強する
  • 塗料の密着性を高める
  • 塗料の吸収を抑えてムラを防止する
  • アルカリの発生を抑制し美観を保つ

それでは詳しくご紹介いたします。

2-1.外壁の劣化を補強する

シーラーは外壁の劣化を補強する

一つ目の役割は、外壁の劣化を補強します。

築年数が経過した外壁は、劣化し細かなひび割れや剥がれが発生してしまいます。下塗りにシーラーを塗布すると劣化した下地の状態を良くし、細かなひび割れの中に浸透して下地を強化してくれるのです。

シーラーを塗布して下地の状態を整えることで、その後の中塗り→上塗りの仕上がりを支える役割を担っているのです。シーラーを塗布せず中塗り→上塗りを行うと、仕上がりが悪く耐久性の確保も期待できないかもしれません。

シーラーで劣化を補強すると、表面の仕上がりの良さに繋がり耐久性や美観が維持できるとお考えいただきたいと思います。

2-2.塗料の密着性を高める

シーラーは塗料の密着性を高める

二つ目の役割は、塗料の密着性を高めます。

シーラー塗布後の中塗り・上塗りを外壁に密着させる重要な役割をしています。中塗り・上塗り塗料が外壁にしっかりと密着するのを助け、塗膜が剥がれるのを防止します。

下塗り塗料にシーラーを塗布する必要があるにも関わらず使用しなかった場合は、塗料の密着が低下してしまいます。塗装の寿命が短くなる可能性が高く、数年で剥がれが発生するかもしれません。

様々な要因によって年数は異なりますが、目安としてシーラーを使用しなかった場合の剥がれが発生する年数がこちらになります。

▼シーラー不使用で剥がれる要因別の年数▼

  • 外壁材の種類(サイディング・モルタルなど)=3~5年
  • 気候条件(特に湿気が多い環境)=1~2年
  • 下地処理を適切に行っていない=1年以内

また、グレードの高い塗料でも必要なシーラーを使用しないと、性能を発揮できず寿命が短くなる場合もあります。

塗料の密着性を高めて剥がれのリスクを防止するにはシーラーが必要だと、留意いただきたいと思います。

2-3.塗料の吸収を抑えムラを防止する

シーラーは塗料の吸収を抑えムラを防止する

三つ目の役割は、塗料の吸収を抑えてムラを抑制します。

劣化した外壁はスポンジのように塗料をどんどん吸い込んでしまいます。シーラーは劣化した外壁が中塗り・上塗り塗料を吸い込まないよう抑制する役割をしています。

シーラーを使用しないと中塗り・上塗り塗料を外壁が吸収し、色ムラが発生してしまう可能性があるのです。その他にも外壁が塗料を吸収すると起こる問題がこちらになります。

▼外壁が塗料を吸収すると起こる問題▼

  • 塗膜が形成されない
  • 耐久性が低下する
  • 美観が悪くなる
  • ムラが発生する

耐久性を向上させて美しい仕上がりにするには、下塗り塗料にシーラーを使用する必要があるとお考えいただきたいと思います。

2-4.アルカリの発生を抑制し美観を保つ

シーラーはアルカリの発生を抑制し美観を保つ

四つ目の役割は、アルカリの発生を抑制し美観を保ちます。

コンクリートのアルカリ成分は水と反応すると、表面に白い粉が発生してきます。この白い粉は美観を損ね塗膜の密着性も悪化させるので、シーラーを使用して美観を維持する役割をします。

また、コンクリートは雨水などで内部のアルカリ成分が溶け出し浸透すると、塗膜が劣化し剥がれやすくなります。シーラーは雨水で脆くなった表面を強化し、細かなひび割れなどの劣化を補修します。

コンクリートのアルカリ成分が起こす問題がこちらになります。

▼アルカリの発生で起こる問題▼

  • 美観の悪化(白い粉が美観を悪くする)
  • 塗膜の劣化(塗膜を剝がれやすくする)
  • 腐食の進行(サビを発生しやすくする)
  • 密着性の低下(塗料との密着性を低下させる)

以上の問題を防止する為に、シーラーを使用します。

コンクリートの美観を保つには、下塗り塗料にシーラーを使用する必要があるのです。

3.外壁塗装で使用するシーラーの豆知識

外壁塗装で使用するシーラーの豆知識をご紹介いたします。

3-1.シーラーには水性と油性がある

シーラーには水性と油性がある

シーラーには水性と油性があります。

水性は塗料の主な成分が水で、塗布すると塗料に含まれる水が蒸発して塗膜を形成します。油性は有機溶剤(シンナー)を使用していて、塗料に含まれる溶剤が揮発して塗膜を形成します。

水性と油性の違いを比較するとこちらになります。

▼水性と油性の違いの比較▼

  水性 油性
適用範囲 劣化が少ない下地 劣化が激しい下地
耐久性 油性より低い 高い
臭い 少ない 水性より強い
乾燥時間 3~4時間
(気温23℃以上、湿度65%以下)
水性より早い
取り扱い 容易 難しい
主なシーラー
  • 水性カチオンシーラー
  • エコカチオンシーラー
  • 無機有機ハイブリッドEPO
  • アレスクールシーラー

以上のように特徴が異なるので、それぞれの特徴を活かして適切な塗装ができるよう水性と油性を使い分けます。

油性塗料のシンナーに含まれる揮発性有機化合物(VOC)について、ご不安な方もいらっしゃるかもしれません。

現在の油性塗料は、VOCの含有量が少ない塗料を使用するのが一般的です。しかし、臭いなどにご不安の方は、塗装業者に相談するのをおすすめいたします。

▼代表的なシーラー

エスケー化研水性ミラクシーラーエコ
アレス水性エポレジンシーラー
エポックマイルドシーラー
ミラクシーラー
エポキシシーラーEPO…など

3-2.シーラーは外壁の状態に応じて選ぶ

シーラーは外壁の状態に応じて選ぶ

外壁塗装で使用するシーラーは外壁の状態に応じて選ぶ必要があります。

シーラーを使用する場合の例として、以下のような場合があります。

▼シーラーを使用する事例▼

事例1:旧塗膜が剥がれやすい外壁の塗装

リシン仕上げやセラミック仕上げなど劣化すると、塗膜がポロポロと崩れてしまいます。シーラーを使用して旧塗膜を固め、新しい塗膜が均一に密着するよう使用します。

 

事例2:旧塗膜が残っている外壁の塗装

前回の塗装で残っている塗膜の上から塗装する場合は、シーラーを使用します。旧塗膜と新しい塗膜の密着を良くして、早期の剥がれを防止します。

 

事例3:劣化したモルタル外壁の補修

築年数が経ち劣化したモルタル外壁は、表面が粉っぽくなり塗料が密着しにくくなります。シーラーを使用して表面を固め、新しい塗料の密着を良くします。

 

事例4:細かなひび割れがあるサイディング外壁の塗装

細かなひび割れのあるサイディング外壁に対して、シーラーを使用して細かいひび割れを埋めます。表面を平らにし、塗料の密着性を高めます。

 

事例5:木材の外壁の塗装

木材は吸湿性が高く、塗料の吸い込みが激しい素材になります。シーラーを使用して塗装面が上塗り塗料を吸い込むのを防止し、均一に仕上がるよう塗布します。

 

以上のように、外壁の劣化状態などに応じて適切なシーラーを選ぶ必要があります。

4.外壁塗装でシーラー以外の下塗り塗料(プライマー・フィラー・サーフと比較)

外壁塗装の下塗り塗料はシーラーだけではありません。シーラー以外の下塗り塗料もあり、「既存の外壁材の種類」や「上塗り塗料の種類」などの様々な要因に応じて選定します。

シーラー以外の下塗り材

  • プライマー(密着性を高める)
  • フィラー(凹凸を埋める塗料)
  • サーフ(凹凸を埋めて下地を滑らかにする)

 

最後に各種下塗り材とシーラーを比較した表も記載しております。

それでは詳しくご紹介いたします。

4-1.プライマー

シーラーと他の下塗り材と比較 プライマー

プライマーは、下地と上塗り塗料の密着性を高めるために使用します。プライマーを塗布することで上塗り塗料の剥離を防ぎ、塗膜を均一にし耐久性を高めます。

金属部に塗布する防錆用プライマーや、外壁に浸透力のある浸透性プライマーなどもあります。塗装する箇所や素材によって、プライマーの種類の使い分けが必要になります。

プライマーを使用する施工事例がこちらになります。

▼プライマー施工事例▼

工事 写真 内容
コーキング工事 コーキングの目地にプライマー塗布 コーキング材との密着性を高める
ひび割れ補修
(構造クラック)
ひび割れにプライマー塗布 ひび割れを埋めるため
ウレタン防水 ウレタン防水でプライマー塗布 通気シートとベランダを密着させるため
屋根塗装 屋根塗装でプライマー塗布 劣化した屋根材が塗料を吸い込むのを抑えるため

 

サーフは下地の色ムラや既存の古い外壁の色を隠す効果があります。これによって、上塗り塗料が均一に発色し、美しい仕上がりになるようサポートしてくれます。

サーフは下地を補正し均一に仕上げる効果があると考慮いただきたいと思います。

4-2.フィラー

シーラーと他の下塗り材と比較 フィラー

フィラーは、下地の凹凸を埋めて平らにするために使用します。外壁表面の凹凸や小さなひび割れを埋めることで、上塗り塗料の仕上がりが美しくなります。

細かなひび割れが多い、窯業系サイディング・ALC・モルタルにはフィラーでひび割れを埋めるケースが多くあります。

0.3mm以下のひび割れ(ヘアークラック)の場合だとフィラーが効果的です。0.3mm以上の構造クラックは大掛かりなひび割れ補修工事が必要になります。しかし、細かなひび割れは大掛かりなひび割れ補修工事を行わなくても、フィラーを塗布するとひび割れを埋めることができます。

ひび割れを埋める為に使用する、主なフィラーがこちらになります。

主なフィラー

  • アレスダイナミックフィラー(関西ペイント)
  • RSフィラー(関西ペイント)
  • アレスホルダー(関西ペイント)

 

以上のフィラーは、細かなひび割れを埋める為に使用するフィラーになります。

ひび割れを埋めて外壁の耐久性を高めるには、下塗り塗料にフィラーを使用するとお考えいただきたいと思います。

4-3.サーフ

シーラーと他の下塗り材と比較 サーフ

サーフは、シーラーとフィラーの機能を併せ持った下塗り塗料になります。

サーフは下地の凹凸を埋めて滑らかな下地を形成します。そして、下地に対して強力に密着し、その後に塗布する塗料との密着性を向上させます。

サーフはその他にも仕上がりを美しくするための特徴があります。

サーフの特徴

  • 下地の凹凸を補正し均一に仕上げる
  • 下地に密着し耐久性を高める
  • 上塗り塗料の吸い込みを防ぐ
  • 防水性を確保する

 

サーフは下地の色ムラや既存の古い外壁の色を隠す効果があります。これによって、上塗り塗料が均一に発色し、美しい仕上がりになるようサポートしてくれます。

サーフは下地を補正し均一に仕上げる効果があると考慮いただきたいと思います。

4-4.各種下塗り材とシーラーの比較表

  シーラー プライマー フィラー サーフ
主な役割 下地の吸い込み防止・密着性向上 下地と上塗り塗料の密着性向上・防サビなど 下地の凹凸補修、小さなひび割れの補修など 凹凸補修+密着性向上。下地をなだらかにし吸い込み防止
主な使用箇所 モルタル・コンクリート・サイディングなど 金属、コーキング部、劣化した屋根など モルタル・ALC・窯業系サイディングなど モルタル・ALC・サイディング・古い外壁など
テクスチャー さらさら(透明or白色) さらさら(透明or色付き) ドロッとしたペースト状 ペースト状(やや厚い)
特徴 上塗り塗料の定着を助け塗膜の剥がれを防ぐ 防サビタイプや浸透性タイプなど多種多用な種類がある 0.3mm以下のヘアークラックを埋める・補修下地として使用できる シーラーとフィラーの中間的存在。なだらかな仕上がり・上塗りの発色や耐久性向上
使用例 吸い込みのある下地の処理(コンクリート・モルタル・旧塗膜など) 屋根やベランダ、コーキング目地、0.3mm以上の構造クラック補修、ウレタン防水前など 外壁全体の小さなひび割れを補修・経年劣化した外壁の下地調整 下地の凹凸が激しい箇所や仕上がりを重視する塗膜に最適

5.機能別!代表的なシーラーをご紹介

下塗り塗料のシーラーには、劣化症状に対応できるよう優れた機能があります。

機能を保持した代表的なシーラーが以下の2つになります。

機能別のシーラー

  • 塗膜を固めるカチオンシーラー
  • 補強効果に優れたエポキシシーラー

 

それでは詳しくご紹介いたします。

5-1.塗膜を固めるカチオンシーラー

シーラーと他の下塗り材と比較 カチオンシーラー

塗膜を固めるにはカチオンシーラーの使用がおすすめです。

塗膜がポロポロと剥がれ落ちてきている外壁には、下塗り塗料にカチオンシーラーを使用して塗膜を固めます。カチオンシーラーは付着性が高いので、崩れやすくなった塗膜をカチッと固めてくれます。

カチオンシーラーを使用した事例がこちらになります。

▼カチオンシーラーを使用した事例▼

カチオンシーラーを使用した事例(ビフォーアフター)

詳しい内容はこちら>

こちらの住宅は、数年前に別の塗装会社でセラミック塗料での塗装工事を施工した住宅です。塗装して間もない時期から塗膜がポロポロと剥がれてお困りでした。

脆くなったセラミックの旧塗膜を固める為に、カチオンシーラーを使用して施工を行いました。

以上のようにカチオンシーラーは、塗膜がポロポロと剝がれ落ちている外壁には欠かせないシーラーになるのです。

主なカチオンシーラーがこちらになります。

主なカチオンシーラー

  • エコカチオンシーラー(関西ペイント)
  • 水性カチオンシーラー(日本ペイント)
  • ガイナ水性カチオンシーラー(菊水化学工業)

 

カチオンシーラーは劣化した塗膜を固めて、その後に塗布する塗料との密着性を高めると考慮いただきたいと思います。

5-2.補強効果に優れたエポキシシーラー

エポキシシーラー

エポキシシーラーは補強効果に優れたシーラーになります。

エポキシシーラーはコンクリートの表面を補強したり、タイルの張り替えや剥落を防止するなどの重い荷重にも耐えられます。エポキシシーラーは優れた耐久性と接着力を持ち、広範囲にわたる用途で使用されます。

広い範囲で使用される、エポキシシーラーの性能がこちらになります。

エポキシシーラーの性能

  • 強度(外壁表面の強度や耐候性を向上)
  • 接着力(優れた接着性を保持)
  • 耐久性(長期間にわたって外壁表面を保護)
  • 防錆性(金属面をサビや腐食から守る)
  • 防水性(水や湿気から表面を保護する)

 

また、エポキシシーラーは塩ビシート防水で鋼板のビスを補強する際にも使用します。エポキシシーラーでビスをしっかりと補強し、シートを固定します。

エポキシシーラーは広範囲で使用され、補強効果に優れた塗料であると留意いただきたいと思います。

6.外壁塗装のシーラーについてよくある質問4選

ここからは外壁塗装のシーラーについてよくある質問を4つまとめました。ぜひご覧ください!

Q1.シーラーを塗らないこともある?

基本的には必要です。ただし、

・新築でまだ外壁が劣化していない
・前回の塗装から年数が浅く下地の状態が非常に良い

といった場合では上塗り材に密着性が高いものを使用すればシーラーが不要なこともあります。

とはいえ、塗らなくても大丈夫と判断できるのはプロのみです。ご自身でDIYする場合や劣化兆候がある場合は必ず使用しましょう。

Q2.シーラーを2回塗ることはある?

はいあります。

特に以下のようなケースではシーラーを2度塗りして吸い込みを完全に止める必要があります。

・チョーキング現象が激しい場合
・1回目のシーラーを塗ってもすぐに吸収される場合

・吸い込みが不均一な部分がある場合

シーラーの効果を高めることで上塗りの密着力がアップし長持ちする塗装につながります。

Q3.DIYでもシーラーって必要?

はい、絶対に必要です。

「シーラーって見えない部分だし省いてもいいか!」と思われがちですが、DIY塗装の失敗の多くが下地処理を省略したことによるものです。

特にモルタルや木部などは吸い込みしやすい素材であるためシーラーは不可欠です。むしろプロ以上にしっかりとシーラーを塗らないとすぐに剥がれてしまうことでしょう。

Q4.外壁材によって使うシーラーは変わる?

はい変わります。例えば…

モルタルやALC→ 浸透性のあるエポキシ系シーラー
サイディング→ 吸い込み防止型や密着重視のシーラー

など素材に合ったシーラーを使わないと施工不良の原因になります。

7.外壁塗装で下塗り塗料の選定は塗装業者にお任せ!

下塗り塗料の選定は塗装業者にお任せ!

外壁塗装で下塗り塗料を選ぶ際は、専門の知識を持ったプロの塗装業者に任せるのをおすすめいたします。

下塗り塗料は「既存の外壁材の種類」や「上塗り塗料の種類」など様々な要因によって変わってきます。一般的に専門知識がないと、下塗り塗料の選定をするのは困難です。

専門知識のあるプロの塗装業者が選んだ下塗り塗料なら、間違いなく皆様の住宅に適した下塗り塗料と言えるでしょう。

適切な下塗り塗料が選ばれているかご不安な方は、塗装業者に下塗り塗料を選んだ理由を聞いてみましょう。優良業者であれば、下塗り塗料を選んだ理由を初心者にも分かりやすく教えてくれます。

下塗り塗料について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参考になさってください。

外壁塗装の下塗りは絶対必要!その理由と施工されたかを見極める方法​​​

8.まとめ

外壁塗装ではシーラーは必要な下塗り塗料になります。シーラーには水性と油性があり、外壁の状態に応じて選定する必要があります。

外壁塗装でのシーラーの役割は4つございます。

シーラーの役割

  • 外壁塗装の劣化を補強する
  • 塗料の密着性を高める
  • 塗料の吸収を抑えムラを防止する
  • アルカリの発生を抑制し美観を保つ

 

シーラーには機能があり、塗膜を固めるカチオンシーラーと補強効果に優れたエポキシシーラーが代表的です。

下塗り塗料にはシーラー以外の塗料もあるので、塗装業者が劣化症状や機能に合わせて適切に選定してくれます。

南大阪ペイントセンターでは、専門知識のあるプロの営業マンが皆様の住宅に合った下塗り塗料を選定させていただきます。施工事例も多数ございますので、ぜひ私たちの施工実績をお確かめください。

ご相談だけでもお受けいたしておりますので、ぜひ一度お問い合わせください。

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1998年に「南大阪ペイントセンター」を創業し、住宅塗装の専門家として20年以上の経験を持つ。外壁診断や雨漏り診断の豊富な知識を活かし、耐久性と美観を両立させた高品質な施工を提供。さらに、窯業サイディング塗替診断士や雨漏り診断アドバイザーの資格も取得し、住宅の外装全般に関する幅広いアドバイスを行っている。


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