今回はコーキング(シーリング)の役割と重要性についてお話したいと思います。
コーキングとは?
コーキングとは単純にいうと、建物の隙間を埋める為の非常に伸縮性のある素材のことです。
サイディングボードやALC板は一枚の大きな板では割れやすいため、複数のボードを用いて割れにくくしているので、ボードとボードの間にはどうしても隙間ができます。
そのため、敢えて隙間を広めにとり(目地)、コーキング材をたっぷりと打ち込めるようにしているのです。
また、目地=外壁の隙間なので、コーキングがあることで雨漏りを防ぐ役割もあります。
建築業界では基本的にシーリングと呼びますが、意味合いはコーキングと一緒です。
目地以外にも、外壁のひび割れの補修にもよく使われます。
サイディング目地
サイディングボードのつなぎ目約2.7m間隔で目地があります。
ALC目地
ALCの場合、タテヨコの溝が全部目地といい、すべてにコーキングが充填されています。
なぜ打ち替え工事が必要か?
ではなぜコーキングの打ち替えが必要かというと、コーキングの寿命は種類にもよりますが、新築時に使用されているものは7~10年程度の耐久性です。
コーキングが劣化してくると、徐々に柔軟性が無くなり固くなってきます。そしてボードの伸縮についていけなくなりやがて割れたり剥がれたりします。
また、ALCの場合はコーキングの上から塗装してあることがほとんどですが、コーキングが劣化し成分が抜けていくことで、打ちたての状態よりもへこんでくるため、表面の塗膜も割れてしまいます。
このような状態になるとボード内部に雨水が侵入しやすくなり、やがて雨漏り等の不具合が発生するため、定期的な打ち替え工事が必要となるのです。
次回ではサイデイングとALCのそれぞれのコーキングの打ち方についてお話したいと思います。