外壁塗装をご検討されている方の中にはペットを飼われている方も多いのではないでしょうか?
「ペットを飼っているけど外壁塗装ってできるのかな?」「何か悪影響があったら…」
大切なペットだからこそ心配になりますよね…。
ですがご安心ください!ペットを飼っていても外壁塗装はできますよ!ただし気を付けたいポイントは数点ございます。こちらの記事では
ペットがいても外壁塗装ができる理由
ペットが外壁塗装中に感じるストレス4つ
ペットを守るために!外壁塗装中にできる対策8選
等についてお話していきたいと思います。

榎本悟
一級塗装技能士・外装劣化診断士
1998年に「南大阪ペイントセンター」を創業し、住宅塗装の専門家として20年以上の経験を持つ。外壁診断や雨漏り診断の豊富な知識を活かし、耐久性と美観を両立させた高品質な施工を提供。さらに、窯業サイディング塗替診断士や雨漏り診断アドバイザーの資格も取得し、住宅の外装全般に関する幅広いアドバイスを行っている。

橋本卓哉
雨漏り診断士
学生時代に塗装業に携わり、大学卒業まで職人として経験を積む。卒業後は外装リフォームの営業・現場管理に従事し、これまでに1,000棟以上の施工を担当。豊富な知識と現場経験を活かして外装診断・施工に取り組んでいる。
1.【結論】ペットがいても外壁塗装は健康上的には大丈夫!
2.ペットが外壁塗装中に感じるストレス4つ
2-1.匂い
2-2.騒音
2-3.人の出入りが激しい
2-4.窓の開閉が不自由
3.ペットにストレスを与えないために!外壁塗装中にできる対策8選
3-1.あらかじめペットがいる事を業者に伝えておく
3-2.ペットに影響の少ない塗料を選ぶ
3-3.冬や梅雨の時期を避ける
3-4.ペットを残したまま長時間出掛けない
3-5.ペットをどこかに預けるor作業中に散歩に出掛ける
3-6.エアコンが使用できるように養生してもらう
3-7.換気が出来るように配慮してもらう
3-8.外飼いの場合は室内飼いにする
4.こんな症状がでたらすぐに病院へ!
5.まとめ
1.【結論】ペットがいても外壁塗装は健康上的には大丈夫!
冒頭でお話しました通り、大切なペットが家にいても外壁塗装は可能です!直接的な健康被害があるわけではございません。
弊社の体感といたしましては、10件に1件のお宅で犬や猫のペットを飼われています。もちろん今まで健康上に被害が起きたことはありません。
ですが残念ながらストレスが0というわけではありません。
物音や匂いに繊細なペットの場合、普段は吠えないペットだったとしても、外壁塗装の施工が終わるまでずーっと吠え続けてしまうケースも実際にあります。
そんな外壁塗装が与えるであろうペットのストレスについて、次の章で詳しくお話していきたいと思います。
2.ペットが外壁塗装中に感じるストレス4つ
2-1.匂い
外壁塗装に使用する塗料は匂いがあり、特に油性塗料の場合シンナー臭が強い塗料もあります。
大阪府立大学名誉教授 医学博士 獣医師 佐々木文彦先生によると、人に比べ 猫の場合で2倍・犬の場合でなんと5000~1億倍も優れているそうです。※参考:いぬのきもち2020年6月号
匂いの種類や個体差によっても感じ方は異なりますので一概には言えませんが、少なくとも人間よりは匂いに敏感であることでしょう。
外壁塗装中に匂いを感じる期間は主に「下塗り」「中塗り」「上塗り」の工程である3日間です。完全に塗料が乾燥してしまえば匂いはなくなります。
匂いの少ない塗料を使用したり匂いに対する対策もございます。詳しくは次の章でお話したいと思います。
2-2.騒音
犬は人よりも音に敏感で遠くの音も聞き取ることができます。また、耳の筋肉を動かすことができるため、聞きたい音の方に意識を集中することができます。※参考:いぬのきもち2020年6月号
外壁塗装中は普段聞かないような騒音が発生します。
✓足場の組み立てや解体(カンカンという金属音)
✓高圧洗浄機による洗浄(シャー!という水音と機械の音)
✓クラック(ひび割れ)修理時のサンダーの使用(キーンといった機械音)
これらの過程で、特に騒音が大きくなります。その他にもトラックの音や職人の声など普段耳にすることのない騒音の発生も考えられます。
そのため音に敏感なペットの場合、人よりもストレスを感じやすいかと思われます。
2-3.人の出入りが激しい
猫と飼い主の関係に関する行動生理学的研究(永澤巧.2022年)という研究によると、猫は、環境の変化や予測不可能な出来事に敏感であり、これらの変化がストレスを与える可能性があるということを示唆されています。
外壁塗装中は、足場職人・塗装職人・営業など普段に比べ人の出入りが多くなります。人見知りや環境の変化に敏感なペットは不安やストレスを感じる可能性があります。
以下の記事にて外壁塗装中の各工程で何人職人が来るのかをまとめております。ご参考にご覧ください。
参考記事:外壁塗装工事に来る人数は何人?弊社の実例を基に工程ごとに解説
2-4.窓の開閉が不自由
外壁塗装中は、塗料の付着を防ぎたい場所などに養生を行います。養生とはテープやマスカーというテープ付きビニール等を使って窓やドアなど塗料が付いてほしくないところを覆うことをいいます。
外壁塗装は一般的な30坪のお宅で約10日ほどかかります。(屋根と同時に行った場合は約14日)
窓の養生は2日目の高圧洗浄の工程~塗装が完了するまでの5~7日間つづきます。この期間は基本的に窓を開けることはできません。
窓を開けることができないことによってストレスや不安を感じるペットもいるかもしれません。ですがこの養生は塗料の匂いを防ぐためにも効果的です。
工程によっては少しの間換気ができる場合もあります。詳しくは次章でお話したいと思います。
参考記事:外壁塗装は養生で窓が開けられない?快適に過ごすためのポイント
3.ペットにストレスを与えないために!外壁塗装中にできる対策8選
ここまでペットに与えるであろう影響(ストレス)についてお話させていただきました。
実際これらのストレスが原因で健康被害に影響があったといった事例はありませんが(弊社では)、飼い主さんにとっては大切なペット…少しでもストレスなく外壁塗装を終えられたいですよね。
そこで、「大切なペットを守るために」「ストレスを少しでも減らすために」しっかりと準備を整えストレス対策を徹底することが大切です。
そこでこちらの章では外壁塗装中にできる対策を8つ詳しくお話していきたいと思います。
3-1.あらかじめペットがいる事を業者に伝えておく
外壁塗装を行う前に、あらかじめペットがいることを業者に伝えておくことが大切です。
ペットに影響の少ない塗料のご提案や、施工中の環境整備など前もって対策できることはたくさんあります。
また、日中のペットの過ごし方や注意点などもございましたら伝えておくようにしましょう。「外壁塗装をしたいけどペットがいるから不安」などお気軽にご相談ください。
3-2.ペットに影響の少ない塗料を選ぶ
ペットがおられるご家庭において、塗料選びはとても重要です。塗料には「油性塗料」と「水性塗料」があります。ペットに影響の少ない塗料は「水性塗料」です。
油性塗料は匂いがきつく、その匂いの正体は油性塗料の希釈に使用されるシンナー(有機溶剤)です。シンナーに含まれるVOC(揮発性有機化合物)という成分はペットはもちろん人体にも悪影響な成分であり、光化学スモッグの原因にもなる物質です。
それに比べ水性塗料は水で希釈する塗料であるため、VOC濃度が低く匂いも少ない塗料です。もちろんペットや人体に影響はありません。
以前は油性塗料の方が水性塗料に比べ耐久性が優れていました。ですが近年高性能な水性塗料が販売されており今では水性塗料が主流になりつつあります。
どんな塗料がペットに影響を受けないのか、前もって業者と相談し対策をしましょう!
3-3.冬や梅雨の時期を避ける
ペットを飼われているご家庭では冬や梅雨の時期を避けての外壁塗装がおすすめです。
冬は気温が低いため塗料の乾きが夏場に比べ遅くなります。また、梅雨の時期は雨で工期が延びてしまったり湿気が高いことから塗料の乾きが遅くなります。
ですのでペットを飼われているご家庭では短い期間で外壁塗装を終わらせることのできる春~夏におすすめしております。
3-4.ペットを残したまま長時間出掛けない
2-3章でもお話しましたとおり、外壁塗装中は人の出入りが多くペットにとっては不安やストレスを感じることがあります。
環境の変化に敏感なペットは不安やストレスから長時間吠えてしまうこともあります。これによりペット自身のストレスはもちろん、近隣の方へご迷惑をお掛けしてしまう場合もあります。
飼い主がそばにいることで安心を与えることもできますし些細な変化にもすぐに対応することができるため、外壁塗装中はペットを残したまま長時間外出しないようにしましょう。
3-5.ペットをどこかに預けるor作業中に散歩に出掛ける
また、外壁塗装が行われる時間帯にペットを連れだすこともストレス対策としては効果的です。
特に足場の組立や解体時・高圧洗浄時・塗装時など騒音や匂いが発生するときに散歩に出掛けたりドッグランに行ってみてはいかがでしょうか?おしゃれなドッグカフェを楽しむのもいいかもしれませんね。
また、信頼できる家族や親せき、ペットホテルなどにペットを預けることもひとつの対策方法です。ですが外壁塗装は10日~14日程かかります。長期間の預け入れ自体がストレスに感じるペットもいます。
無理に預けることはせず、ペットの性格に合った対策を行いましょう。
3-6.エアコンが使用できるように養生してもらう
ペットを飼われている方から「うちはペットがいるからエアコンが使えないのが困る!外壁塗装中ってエアコン使えないの?」といったご質問をよくいただきます。犬や猫は足裏にしか汗腺がないため暑さに対して非常に敏感なため心配ですよね…。
結論から申し上げますと外壁塗装中でもエアコンは使えます!ただし工程や養生の方法によって変わってきます。
1 | 足場仮設 | エアコン使用〇 |
2 | 飛散防止ネット張り | エアコン使用〇 |
3 | 外壁補修 | エアコン使用〇 |
4 | 高圧洗浄 | エアコン使用〇 |
5 | 養生 | 方法によって使用〇 |
6 | 外壁塗装 | 方法によって使用〇 |
7 | 最終点検 | エアコン使用〇 |
8 | 足場解体 | エアコン使用〇 |
9 | 清掃 | エアコン使用〇 |
10 | 完了・引き渡し | エアコン使用〇 |
エアコンの室外機をビニールで全て養生してしまうとエアコンは使用できません。ですが室外機の吸気口を開けて、養生を行うという方法があります。通気さえ確保できていれば、外壁塗装中でも問題なくエアコンを使用することができます。
最近では、通気を確保したメッシュ状の室外機専用カバーなども普及していますので、あらかじめ業者に相談してみましょう。
参考記事:外壁塗装中のエアコン問題を解決!使用可かの鍵は養生方法にあり!
3-7.換気が出来るように配慮してもらう
エアコンと同様に、換気が出来るかご心配されるお客様も多くいらっしゃいます。
2-4章でもお話しましたとおり、2日目の高圧洗浄の工程~塗装が完了するまでの5~7日間つづきます。この期間は基本的に窓を開けることはできません。
ですが高圧洗浄の水分の乾燥期間や塗料の乾燥期間など工事の工程によっては窓を開けることが可能なためその都度業者にご相談ください。
参考記事:外壁塗装は養生で窓が開けられない?快適に過ごすためのポイント
3-8.外飼いの場合は室内飼いにする
外飼いのペットの場合、外壁塗装中ペットが現場に近寄らないようにする対策が必要です。
塗料の誤飲はもちろん、工具や足場でケガをしてしまうなどの危険性があります。また職人や作業員の安全確保のためにもペットが現場に近づかないようにすることが非常に重要です。
外壁塗装中は犬小屋やケージを現場から離れた場所に移動したり、可能であれば塗装期間中は一時的に室内で飼うことも重要な対策のひとつです。
外飼いのペットの場合、外でしか排泄をしないなどその子その子によっての癖や習慣もありますのでその都度業者に相談し打ち合わせしておきましょう。
4.こんな症状がでたらすぐに病院へ!
外壁塗装は、ペットに対するストレスや不安を軽減するための対策をしっかりと行っていれば安全に行うことができます!
実際に弊社では、これまでに体調に関する問題が発生した事例はなく、安心して外壁塗装作業を完了しています。
しかし、もし以下のような症状が現れた場合には迅速に獣医師のもとへ連れて行くことをお勧めします。
・食欲不振
・嘔吐
・ふらふらする
・普段と異なる吠え方をする
・アレルギー症状
5.まとめ
いかがでしたでしょうか?ペットのストレスや不安を軽減するために
・業者にペットがいることを伝えておく
・影響のない塗料を選ぶ
・冬や梅雨の時期を避ける
・ペットを長時間残したまま出掛けない
・どこかに預ける
・エアコンや換気をできるように相談しておく
・外飼いの場合は一時的に室内飼いにする
など対策をしっかりと行っていれば安心して外壁塗装をすることは可能です!もしご不安なことやお悩みなどありましたらお気軽に南大阪ペイントセンターまでご相談くださいね!