グリーン外壁は後悔する?メリットデメリットをふまえた失敗しないコツ

グリーン外壁は後悔する?メリットデメリットをふまえた失敗しないコツ

外壁塗装の色選びは家の印象を大きく左右する大切なポイントです。なかでもグリーンはナチュラルで落ち着いた印象で人気色の1つです。

木や植栽との相性もよく、自然に溶け込むような美しさを持っています。

しかし同時に、色の組み合わせや近隣との調和を考えないと「思っていたイメージとちがう…」という失敗に繋がることもあります。

さらに汚れや色褪せの出やすさなどグリーンならではのデメリットも理解しておく必要があります。

この記事では、

・グリーン外壁のメリットとデメリット
・よくある失敗例
・採用するときの注意点と対策
・実際の施工事例

などをまとめました。ぜひご覧ください!

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監修者情報
監修者 榎本悟

榎本悟

一級塗装技能士・外装劣化診断士
1998年に「南大阪ペイントセンター」を創業し、住宅塗装の専門家として20年以上の経験を持つ。外壁診断や雨漏り診断の豊富な知識を活かし、耐久性と美観を両立させた高品質な施工を提供。さらに、窯業サイディング塗替診断士や雨漏り診断アドバイザーの資格も取得し、住宅の外装全般に関する幅広いアドバイスを行っている。


監修者 橋本卓哉

橋本卓哉

石綿作業主任者・建築物石綿含有建材調査者

学生時代に塗装業に携わり、大学卒業まで職人として経験を積む。卒業後は外装リフォームの営業・現場管理に従事し、これまでに1,000棟以上の施工を担当。豊富な知識と現場経験を活かして外装診断・施工に取り組んでいる。

1.グリーンの外壁塗装のメリット

外壁にグリーンをとりいれるとナチュラルでお洒落な雰囲気を演出できるだけでなく実用的なメリットもあります。

1-1.汚れが目立ちにくい

外壁は常に雨風や埃などに晒されるため、どうしても汚れが付きやすい場所です。白やクリーム系のような淡い色は汚れが浮きやすく、黒やネイビーは砂埃などの白っぽい汚れが目立ちます。

その点、グリーンは中間色なので雨染みや砂埃などの汚れが目立ちにくいというメリットがあります。

特に、モスグリーンやオリーヴグリーンなど落ち着いたトーンを選ぶと経年による色ムラも気になりにくく、長く綺麗な印象を保ちやすいです。

1-2.緑化との相性抜群!

グリーンの外壁のメリット 緑化との相性抜群!

庭木や植栽と調和しやすいのもグリーン外壁の魅力です。

例えば、芝生の庭やシンボルツリーのあるお住まいと組み合わせれば、自然の一部のように溶け込み一体感が生まれます。

また、ガーデニングや家庭菜園が趣味の方にとっても植物と外壁の色がマッチすることでお住まい全体が緑に包まれた空間として印象付けることができます。

1-3.お洒落なイメージ

グリーンの外壁のメリット おしゃれなイメージ

グリーンは外壁に取り入れると落ち着きがありながらも洗練された印象を与えることができます。

ホワイトやベージュ系の住宅が多い中、適度に個性を演出できるため「シンプルだけどちょっと周りとちがうデザインにしたい」という方にも人気です。

特にモダンな建物に深緑を合わせると高級感も演出でき、ナチュラルテイストのお住まいにライトグリーンを取り入れれば明るく爽やかな雰囲気に仕上がりますよ!

1-4.個性的だが奇抜すぎない

外壁に赤や青といったビビットカラーを取り入れると周囲から浮いてしまうケースもあります。

その点、グリーンは自然界に多く存在する色なので個性的でありながらも奇抜すぎず、街並みに溶け込みやすいのが魅力です。

「個性は出したいけどご近所の目も気になる」という方にとって、グリーンの外壁はちょうどいいバランスの取れる色であります。

2.グリーンの外壁のデメリット

お洒落で個性的な印象を与えられるグリーンですが、注意しないと「思っていたのとちがった…」と後悔するケースも少なくありません。

ここでは代表的なデメリットを5つ紹介します。

2-1.組み合わせが難しい

グリーンは単体では魅力的な色ですが、外壁全体につかうと「重たく感じる」場合があります。

また、窓サッシ・屋根・玄関ドアなどの他のパーツとの色の組み合わせを間違えると統一感のない外観になってしまうことも…。

特にアルミサッシのシルバーやブラックと合わせると冷たい印象になったり、赤茶色の屋根と合わせると相性が悪くなることがあります。

2-2.色褪せしやすい

グリーンの外壁のデメリット 色褪せしやすい

外壁塗装は紫外線や雨風の影響で時間が経つとどうしても色褪せが生じます。

特にグリーンは紫外線による退職が比較的目立ちやすい色で、鮮やかなライトグリーンほど色褪せが早い傾向にあります。

せっかくお洒落に仕上げても数年でくすんでしまうと印象が大きく変わってしまう点はデメリットと言えます。

2-3.近隣との調和が必要

住宅街では外壁の色は「街並み全体の景観」に影響します。

ご近所がベージュや白系の家ばかりだとグリーンの外壁は浮いた印象を与えてしまう場合も…。

特に古くからの住宅街では景観ルールが定められている地域もあるので近隣の雰囲気に馴染むかどうか事前に考えておく必要があります。

2-4.地味で暗く見える場合がある

グリーンは落ち着いた色合いで人気がありますが、濃い色味を選ぶと地味で暗い印象になりがちです。

特に曇りの日や日当たりが悪い面では思っていたよりも沈んだ印象に見えることもあります。

「もっと爽やかな雰囲気にしたかったのに…」と後悔に繋がることもあります。

2-5.コケや藻が逆に目立ちやすい

グリーンの外壁のデメリット コケや藻が逆に目立ちやすい

自然を感じさせるグリーンは、実はコケや藻の汚れと色が近いため、かえって目立ってしまう場合があります。外壁のグリーンと同化してコケや藻が濃く見えてしまうのです。

北側の外壁や湿気の多い立地では特に注意が必要です。時間が経つと外壁全体がくすんだように見えてしまい美観を損なう原因になります。

3.グリーンの外壁は後悔するって本当?よくある失敗例

外壁にグリーンを取り入れるとおしゃれで自然な印象になりますが、実際には「思っていた印象とちがった…」と後悔するケースもあります。

代表的な失敗例を紹介します。

3-1.面積効果で想像とちがう色に仕上がる

グリーンの外壁でよくある失敗 面積効果

小さな色見本で見る色と、外壁のような広い範囲に塗装した色は面積効果によって違った色に見えることがあります。

特にグリーンの場合、小さな色見本やパソコン画面で見ると鮮やかに見えるのですが、家全体に塗ると想像以上に暗く見えることがあります。

・サンプルでは爽やかに見えたのに実際は黒っぽく見える
・日当たりが悪い場所ではさらに重たい雰囲気になる

こういったギャップで「後悔」される方もいらっしゃいます。

また、塗料には「艶あり・艶なし」などがあります。

艶ありは光を反射して明るく見えますが安っぽく見えることも…。一方で艶消しは落ち着いた雰囲気になる一方で暗くくすんだ印象になりやすいです。

3-2.周囲の景観や屋根・サッシと合わなかった

グリーンの外壁の失敗例 周囲の景観や屋根・サッシと合わなかった

先程デメリットの章でも少しお話させていただきましたが、街並みや屋根・窓サッシとのバランスを考えずに選ぶと「浮いている家」に見えてしまうことがあります。たとえば

・近隣がベージュやグレーの家ばかり→自分の家だけ濃い緑で目立ちすぎる
・屋根が黒、サッシが白なのに外壁を深緑にした→まとまりがなく違和感がある

グリーンは単体で見ると良い色ですが、どんな色とも合いやすい白やベージュに比べると、周りとの組み合わせをよく考えないと失敗につながります。

3-3.コケや汚れが目立ってしまった

デメリットの章でもお話させていただきましたが、グリーンの外壁はコケや藻などの汚れがかえって目立ってしまう傾向にあります。とくに

・北側の外壁(湿気が多い)
・植栽の近く
・雨垂れが発生しやすい場所

このような場所は汚れが目立ちやすく外壁全体が老朽化してみえる原因になりがちです。

3-4.風水の観点から見たグリーンの外壁

風水の観点から見たグリーンの外壁

「色選びに風水を取り入れたい」という方もいらっしゃいます。グリーンは風水で「木の気」を表し成長・癒し・健康を意味する色です。

東や東南:木の気が強い方角→明るめのグリーンと相性◎

南:火の気が強い方角→濃い緑は重すぎるため白やベージュと組み合わせると吉

北:湿気が多い方角→汚れ対策をしっかりすれば「家庭運アップ」につながる

ただし、グリーンを多用しすぎると「停滞」を招くとも言われています。風水を気にする場合は白やブラウンなどと組み合わせることで調和がとれると考えられています。

参考記事:風水を味方につけた外壁塗装!外壁の色で変わる家相を解説

3-5.実際によくある「後悔の声」

どんな色を選んだとしてもそれぞれデメリットや後悔はあると思いますが、その中でも実際にグリーン外壁を選んだ方からはこんな声もあります。

・近所では浮いてしまいちょっと恥ずかしい
・思った以上に暗くて写真だと黒にしか見えない
・コケや藻がでてきたら一気に汚らしくなった
・グリーン単体だと素敵な色だが窓と合わなくてチグハグになった

こうした声からもグリーンの外壁はお洒落で魅力的である反面、注意点を理解して選ばないと後悔に繋がりやすい色だとわかります。

4.グリーン外壁を採用するときの対策

グリーン外壁は魅力的ですが、デメリットや失敗例をふまえて計画的に選ぶことが大切です。

ここからは、失敗を防ぐためにできる対策についてご紹介したいと思います。

4-1.明るめのグリーンやツートンカラーで軽やかに

グリーン外壁を採用するときの対策 明るめのグリーンやツートンにして軽やかに

濃いグリーンは重厚感ある仕上がりでかっこいい印象を与えますが重く見えやすいため、明るめのグリーンや淡いトーンを選ぶことで外観が軽やかになります。

グリーン外壁を採用するときの対策 明るめのグリーンやツートンにして軽やかに

また、外壁の一部をホワイトやベージュでツートンにすると、コントラストが生まれ抜け感のある仕上がりになりおすすめです!

4-2.耐候性の高い塗料を選ぶ

紫外線や雨風で色褪せしやすいグリーン外壁には、耐候性・防藻・防カビ機能のある塗料を選ぶのがおすすめです。

長く鮮やかな色を保てるだけでなくコケや藻による汚れ予防もできます。

グリーン外壁は色褪せしやすいから耐候性の高い塗料での塗装がおすすめ

塗料のグレードごとにみると…

塗料グレード 耐久年数 グリーン外壁との相性
アクリル塗料 5~8年 現在使用されない塗料。価格は安いが耐久性は低くグリーンの外壁には不向き
ウレタン塗料 7~10年 価格は安いが耐久性は低くグリーンの外壁には不向き
シリコン塗料 7~12年 一般的には使用されるが鮮やかなグリーンは10年以内に色褪せが目立つ可能性高い
ラジカル塗料 12~15年 紫外線に強くグリーンの外壁にも安心。最低でもこのランク以上がおすすめ
フッ素塗料 15~20年 さらに耐候性が高く長期間綺麗なグリーンを保ちたい方に最適
無機塗料 15~25年 最高グレードの塗料。耐候性が高く長期間綺麗なグリーンを保ちたい方に最適

【結論】グリーンの外壁は最低でもラジカル塗料以上を選ぶのが安心です。特に「色褪せをできるだけ抑えたい」「長く美しさを保ちたい」という方はフッ素塗料や無機塗料を選ぶことをおすすめします。

4-3.色見本は屋外で確認する

室内やパソコン上の色見本だけで判断せず、屋外で実際の光の下で色を確認するようにしましょう。

時間帯や天候によっても色は変化するため様々なシチュエーションでチェックしておくと、尚安心です。

外壁にグリーンを取り入れるとき色見本は屋外で確認する

4-4.周囲の景観や植栽とのバランスを考える

外壁のグリーンがご近所や庭木と調和するか確認しましょう。

・植栽の緑と混ざりすぎないか
・近隣や街並みの雰囲気と違和感はないか

景観との調和を意識することで自然でおしゃれなグリーンを外壁に取り入れやすくなりますよ!

4-5.グリーンの外壁と相性の良い色を把握する

窓サッシや屋根、玄関ドアなどとの組み合わせを考えましょう。特にホワイト系やブラウン系とは相性抜群です!

■ホワイト系:明るさをプラスし軽やかに見せることができる

グリーンの外壁とホワイト系(白)の相性は良い

白のサッシとグリーンの外壁がマッチしてお洒落なお住まいです!

 グリーンの外壁とホワイト系(白)の相性は良い

ベージュ系のホワイトとグリーンをツートンにすることで引き締まった印象になりとっても素敵です!

■ブラウン系:落ち着きや自然な印象をもたらすことができる

グリーンの外壁とブラウン系(茶色)の相性は良い

深いグリーンの外壁とブラウンの玄関ドアを組み合わせることでカフェのようなお洒落な印象に!

グリーンの外壁とブラウン系(茶色)の相性は良い

グリーン外壁にブラウンのレンガを組み合わせて可愛らしい印象になりました!

4-6.カラーシミュレーションを活用する

グリーン外壁を採用するときの対策としてカラーシミュレーションを活用する

最近ではパソコンやスマホで外壁のカラーシミュレーションを行うことができます。施工前に全体のイメージを確認することができるため、失敗を防ぐためにとても便利なサービスです。

業者に依頼することはもちろん、お客様ご自身でアプリで簡単にできるものもございます。ぜひご活用ください!

参考記事:外壁塗装の色選びに無料シミュレーションができるサイト・アプリ9選

5.グリーンの外壁塗装の施工事例

最後に弊社で行いましたグリーンの外壁塗装の施工事例をご紹介したいと思います。

■河内長野市のモルタル外壁のお宅

河内長野市のモルタル外壁のお宅でグリーンの外壁塗装

こちらのグリーンの外壁塗装には日本ペイントのパーフェクトトップという塗料を使用。使用色は37-80Dです。

参考記事:河内長野市にて外壁と屋根の塗り替えの施工事例

■柏原市のサイディング外壁のお宅

柏原市のサイディング外壁 グリーンの外壁塗装

こちらのグリーンの外壁塗装にはエスケー化研 セラタイトSIを使用。SR-425色を使用しました。

参考記事:柏原市で屋根塗装と外壁(交換日記が好評)

■貝塚市の旭化成ヘーベルハウスのお宅

貝塚市の旭化成ヘーベルハウスのお宅でグリーンの外壁塗装

こちらのお宅は関西ペイント RSダイヤモンドF 水性フッ素多彩模様、ベースカラーにL37-50L色、 多彩模様仕上げにAZE-330色を使用されています。

参考記事:貝塚市にて旭化成ヘーベルハウスの外壁塗装(グリーン系の多彩模様)

■河内長野市の住友林業のお宅

河内長野市の住友林業のお宅でグリーンの外壁塗装

こちらのお宅は関西ペイントアレスダイナミックTOPのL35-80D色を使用されています。

参考記事:河内長野市にて住友林業の外壁塗装を行い防水性向上した事例

■羽曳野市のサイディング外壁のお宅
羽曳野市のサイディング外壁のお宅でグリーンの外壁塗装

こちらのお宅は関西ペイント RSシルバーグロスSI 水性ラジカルシリコンの45-30L色を使用されています。

参考記事:羽曳野市で築15年のサイディング外壁に鮮やかなグリーンへ塗り替え

6.まとめ

グリーンの外壁は汚れが目立ちにくくおしゃれで個性的に仕上がる魅力があります。

一方で色褪せやコケ・藻の発生が目立ちやすく近隣との調和が難しいといったデメリットもあります。

失敗を避けるためには
・明るめの色やツートンカラーで軽やかに見せる
・耐候性のある塗料を選ぶ
・屋外でも色見本を確認する
・周囲の景観や相性の良い色との組み合わせを考える
・カラーシミュレーションを活用する

といった工夫が必要です。

施工事例を参考にしながらメリットを生かしつつデメリットをカバーすればグリーン外壁はとても魅力のある外壁ですよ♪

何かお困り事やご相談などあればお気軽に南大阪ペイントセンターまでご連絡ください!

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監修者 榎本悟

榎本悟

一級塗装技能士・外装劣化診断士
1998年に「南大阪ペイントセンター」を創業し、住宅塗装の専門家として20年以上の経験を持つ。外壁診断や雨漏り診断の豊富な知識を活かし、耐久性と美観を両立させた高品質な施工を提供。さらに、窯業サイディング塗替診断士や雨漏り診断アドバイザーの資格も取得し、住宅の外装全般に関する幅広いアドバイスを行っている。


監修者 橋本卓哉

橋本卓哉

石綿作業主任者・建築物石綿含有建材調査者

学生時代に塗装業に携わり、大学卒業まで職人として経験を積む。卒業後は外装リフォームの営業・現場管理に従事し、これまでに1,000棟以上の施工を担当。豊富な知識と現場経験を活かして外装診断・施工に取り組んでいる。

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