日本瓦(粘土瓦)とは?戸建て住宅に使われる屋根材のご紹介をしております。シリーズその③は日本瓦です。
日本瓦とは?
和瓦ともいい、粘土を成型し窯で焼いた瓦のことで、古くから日本の家屋に使用されてきました。
日本瓦は大きく分けて釉薬瓦(ゆうやく)・いぶし瓦・無釉瓦 の3種類があります。
釉薬瓦・・・焼き物の絵具である釉薬を塗布してあり、表面がガラス質で覆われた仕上がりで表面がつるんとしているのが特徴。
釉薬によってさまざまな色があります。このような緑色や
青色の瓦等はよく見かけます。
いぶし瓦・・・瓦を焼いてからいぶすことで表面に炭素膜を張り、色は基本的に銀色です。年月が経つと銀色から黒色に変色していきます。通称銀黒とも呼ばれます。
この2種類が戸建て住宅に主に使用されおり、無釉瓦はあまり流通していません。
昔から日本の家屋の屋根はほぼこの日本瓦でしたが、スレート瓦等の軽量で耐震性に優れ施工単価も安くつく屋根材に比べると、重量が重く施工時の単価が高額なため最近ではほとんど使用されなくなりました。
その為、日本瓦を製造している会社もかなり少なくなったため、台風被害が甚大だった21号のあとの復旧工事に使用する日本瓦がかなり品薄の状態になり、いつまでたっても瓦の補修が出来ないという現象がおきました。
日本瓦のメンテナンス方法は?
日本瓦は約50年以上持ちますので、基本的に瓦自体のメンテナンスは不要です。
ただし、このように割れてしまった瓦を放置すると雨漏りにつながりますので
瓦を部分的に差し替えたりズレを復旧する必要はあります。
漆喰部分は意外な雨漏りポイント
瓦自体は塗装や防水等のメンテナンスは不要ですが、棟瓦や外壁との隙間にある白い漆喰部分は劣化してくるとポロポロと剥がれ落ちてしまい、あまりにひどいと雨漏りにつながる場合もあります。
目安としては20年~25年に一度は漆喰の詰め替え工事が必要です。
このような洋瓦も基本的に日本瓦と構造やメンテナンス方法は同じです。
あまりに古い場合や雨漏りがひどい場合は、瓦の葺き替え工事をする必要があります。